高齢者の病気・疾患

がんシリーズ10. 情報との付き合い方2

「医師×福祉×経営」で感じたことを発信します、レギュラーコラムニストの柏木です。
がん(悪性腫瘍)シリーズの10回目ですね。
前回に引き続き、「情報との付き合い方」についての後編です。

前回はがん患者さんを取り巻く様々な情報について紹介しました。
そして、その中には信頼性にかけるものや、患者の健康に悪影響を与えるものがあることを指摘しています。

こう言った情報が問題となることを受け、最近ではgoogleの検索で健康に関するものは信頼性の低いものは検索上位に表示されないなどの対策がなされるようになってきました。
また、がん治療でも有名な先生方が、こう言った情報に対して発信を始めています。

こう言った動向の中、皆さんに求められる情報との向き合い方はどう言ったものでしょうか?

やっぱり大切なのは信頼できる医療者との関係

医療情報は非常に複雑だと思います。
患者さんが自分で情報収集するのは、やっぱり難しいと思うんですね。
情報収集はインターネットを使えば大量の情報が手に入るのですが、その情報を吟味し判断するというステップが重要です。
この情報は自分に当てはまるのかな?とか、この情報は医学的に信頼できるのだろうか?と言ったことを判断しなければいけません。
ここを一人でするのは、結構難しいでしょう。

じゃあどうすれば良いか?と考えた時に、相談相手が必要だと思います。
その相談相手も誰でも良いというわけではなく、「ある程度の医学知識があること」と「あなたのことを医学的な状況も含めて知っている」の2つを満たす人でないといけません。
親戚などにそう言った方がいらっしゃればいいでしょうが、現実的にはかかりつけ医と言われるような医療者が相談相手として適切でしょう。

いろいろな情報はあるけれど、あなた自身にとってはどう考え、判断するのが良いか?を相談できる医療者との関係を普段から築いておくことが大切です。

信頼できる情報源を知っておく

自分で情報収集する際にも、できるだけ信頼できる情報源に基づいた情報収集をした方が良いでしょう。
私が最もお勧めするのは、「国立がん研究センター がん情報サービス」ですね。
日本のがん対策の中心的な役割を担う機関であり、一般の方向けのサイトは非常に分かりやすく作ってくれています。
現時点で様々ながんに対する情報としては、非常に信頼できるサイトになっています。

あとは一般的には公的機関などの情報発信は、多くは医学的に信頼できる内容を掲載しています。
皆さんが情報収集する際は、ぜひその情報はどう言った方が発信しているかをチェックしてください。

まとめ

第9回、10回とは「情報との付き合い方」についてお話ししてきました。
こう言った問題は社会のあり方や、患者さん自身のスタンスや情報を扱う力も大切です。
これからも一緒に考えて行けたらと思います。

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