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2024年度介護報酬改定解説① 地域包括ケアシステムの深化・推進

ここ数回の介護報酬改定では「地域包括ケアシステムの深化・推進」が柱の一つに掲げられました。

今改定も同様で、それに向けて以下のテーマが示されました。

「質の高い公立中正なケアマネジメント」
「地域の実情に応じた柔軟かつ効率的な取組、看取りへの対応強化」
「医療と介護の連携の推進」
「看取りへの対応強化」
「感染症や災害への対応力向上」
「認知症の対応力向上」
「福祉用具貸与・特定福祉用具販売の見直し」

それぞれの具体的な施策を見ていきましょう。

「質の高い公立中正なケアマネジメント」

ヤングケアラーや障害者、生活困窮者といった人たちへの対応促進を目的に、居宅介護支援事業所の特定事業所加算が14単位引上げられました。

他制度に関する知識などを学ぶための研修会への参加などが算定要件です。

「地域の実情に応じた柔軟かつ効率的な取組、看取りへの対応強化」

訪問介護の特定事業所加算が見直されました。

中山間地域等で継続的なサービスを提供したり、看取り期など重度者へのサービス提供を行ったりしている場合は、新たに設けられた(Ⅴ)(3%)を算定できます。

また、(Ⅰ∼Ⅳ)の算定要件について、以下のような追加が行われました。

○病院、診療所又は訪問看護ステーションと看護師と連携し、24時間連絡できる体制を確保しており、かつ、必要に応じて訪問介護を行える体制の整備、看取り期における対応方針の策定、看取りに関する職員研修の実施等(Ⅰ・Ⅲ)
○基準を上回るサービス提供責任者を常勤で配置(ⅢまたはⅣ)
○訪問介護員等の総数のうち、勤続年数7年以上の者が30%以上(Ⅲ)

定期巡回・随時対応型訪問介護看護、小規模多機能、看護小規模多機能の総合マネジメント強化体制加算が(Ⅰ)(Ⅱ)に分けられました。

(Ⅰ)は従来の1000単位より高い1200単位です。
(Ⅰ)の算定要件は、
日常的に利用者と関わりのある地域住民等の相談に対応する体制の確保、
必要に応じて、多様な主体が提供する生活支援サービス(インフォーマル含む)が包括的に提供される居宅サービス計画を作成、などです。

「医療と介護の連携の推進」

 訪問看護と看多機に、緩和ケアや褥瘡ケアなど専門の研修を受けた看護師が、訪問看護の実施に関する計画的な管理を行った場合に算定できる「専門管理加算」(月250単位)が新設されました。

 また「介護老人保健施設が提供する短期入所療養介護の総合医学管理加算の算定日数上限を10日に引上げ」「療養通所介護に重度者ケア体制加算(月150単位)を新設」なども実施されました。

「看取りへの対応強化」

 訪問入浴介護と短期入居生活介護に1日64単位の「看取り連携体制加算」が新設されました。

医療機関や訪問看護等との連携体制の確保などが算定要件です。

また、老健のターミナル加算について、死亡日前々日∼死亡日の単位数が引上げられました。
 

「感染症や災害への対応力向上」

いわゆる「BCP」未策定事業所は、施設・居住系サービスは基本報酬の3%、それ以外のサービスについては1%が減算されます。

なお来年3月31日までの経過措置が設けられています。

「認知症の対応力向上」

 小多機・看多機の「認知症加算」が2区分から4区分に変更になりました。

これまでの(Ⅰ)(Ⅱ)は、(Ⅲ)(Ⅳ)となり、月40単位引下げられました。
新(Ⅰ)(Ⅱ)は、認知症介護実践リーダー研修などの修了者を一定数以上配置した場合などが要件です。

 認知症グループホームや老健などを対象に「認知症チームケア推進加算」が新設されました。
(Ⅰ)が月150単位、
(Ⅱ)が月120単位です。

「福祉用具貸与・特定福祉用具販売の見直し」

 利用者負担の軽減を目的に、固定用スロープや歩行器など一部の用具について、貸与・販売の選択が可能になりました。

これらについては要件などが複雑ですので、厚生労働省の資料などを基に再度確認することをお勧めします。

介護の三ツ星コンシェルジュ
 

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