高齢者の病気・疾患

知っておきたいがんに関するデータ

がんは日本人の死因のトップを占めており、日本人の生涯罹患率は男性が65%、女性が51%。女性が男性より低いのは、野菜を重視し食生活の差異が関係しているのではないでしょうか。
がんは日本人にとって身近な病気のため、国は「がん対策推進基本計画」の中で、がんの「予防」「医療」「共生」の3つの分野別に目標を設定し、様々な基盤整備を推進している。

当コラムサイトでも「がん手術数ランキング」を掲載し、関西の都道府県別に、どの病院が手術数が多いかを参考値として掲載しているが、まずは日本人にどんながんが多いのか、罹患者数のデータを調べてみた。

がん研究振興財団の「がんの統計2023」によると、最も多いのが大腸がんの15.6万人、続いて肺がん12.7万人、胃がん12.4万人、乳房がん9.8万人、前立腺がん9.5万人の順。
膵臓がん4.4万人、肝臓がん3.7万人、悪性リンパ腫3.7万人、腎臓がん3.0万人、子宮がん2.9万人となっている。
年齢別にみるとどのがんも圧倒的に高齢者(65歳以上)が多く、中高齢(40~64歳)に多いがんは、乳房がん、大腸がん、子宮がんとなっています。

部位別がんで5年相対生存率を見ると男性の前立腺がんは99.1%と最も高く、女性の乳がんが92.3%、子宮がんも76.5%と高い。
大腸がんも男女とも70%以上、胃がんも男女とも60%以上であり、「がんはすぐに死亡につながるのでは」という考えは払しょくされ、適切な治療さえ行えば、治る病気になりつつある。
ただ、膵臓がんだけは男性8.9%、女性8.1%と低く、肝臓がんも男性36.2%、女性35.1%。両部位とも
「沈黙の臓器」と言われており、早期発見が重要だ。

治療にかかる費用は平均で56万円

がん治療にかかる費用はどれからいなのか?風邪やインフルエンザ等と違って、生涯に何度もかかる疾患ではないだけに、治療費は気になるところ。
がん患者の治療における「自己負担」費用の総額は20万円~50万円という人が最も多く、平均は56万円となっている。

10万円未満の費用の割合が高いのは、大腸がん30.4%、子宮がん26.2%、膵臓がん26.1%、前立腺がん21.8%となっている。
診察時のステージが高い人ほど自己負担費用も高くなるため、やはりこちらも「早期発見」がキーワードとなりそう。
因みに医療費以外にかかる入院時の費用総額は平均で13万円。
最近のがん治療は通院治療が多くなっているため、民間の医療保険に加入する場合は、こちらも考慮しておく必要がある。

就労については半数以上が休職・休業で対応

これまでのデータでがんは治る病気であるとご理解頂けたと思いますが、がん診断後の就労については54.2%が休職・休業で対応。
退職・廃業した割合は19.8%。先述の通り、がんは通院による治療が増えており、仕事を継続する方が多いよう。

がんに罹患すると、自身の治療もそうですが、経済的不安も考える方が多く、これに対しては、全国のがん診療連携拠点病院などに設置された「がん相談支援センター」に相談してみては如何でしょうか?
場合によっては「金融コンシェルジュ」という名称でFPを配置している拠点もあるので是非相談に言ってほしいと考えます。


介護の三ツ星コンシェルジュ
 

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