住み替えを考える方に

特養でかかるお金の話

特別養護老人ホームは、入居一時金がかからず月々の利用料も安いことで人気があります。
ただ、安い安いという認識ですが、実際にどれだけかかるかはわからないもの。

また、特養は「多床室」「個室」「従来型」「ユニット型」で費用が異なります。
「空いていた!!」と喜んで入居をすると、「以外と費用がかかった。想定外だった。」という声も聞かれます。

今回は、特別養護老人ホームの費用の相場、利用できる減額制度を解説していきます。
居室タイプ別利用料、介護サービスの加算などをもわかりやすく紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
 

特養の基礎的な費用

特別養護老人ホームは、初期費用や入居一時金はかかりません。
初期費用を払わずに入居できるため、高齢者向け施設のなかでも、人気の施設である理由です。

次に月額利用料を見ていきましょう。
特養の月額費用は、入居者本人と扶養義務者(妻・夫・子どもなど)の負担能力に応じて月々の支払額が設定されます。
以下、特養にかかる月額費用の相場です。

◆居住費および食費
食費→4万5千円程度(居室タイプによらず共通)
(※入院や外泊により複数日にわたって施設に戻らないときは、
事前に食事を止めることで食費の支払いを停止することも可能)
居住費
→ユニット型個室6万円程度、ユニット型個室的多床室5万円程度、従来型個室3.5万円程度、多床室2.5万円程度

◆日常生活費
医療費やレクリエーションにかかった費用、理美容費、嗜好品の費用。
有料老人ホームで必要なおむつ代や尿取りパット代は、特養の場合は施設側の負担です。
日常生活費→1万円程度

◆施設介護サービス費
入居後に介護を受けるために必要な費用です。
実際の負担額は要介護度や居室のタイプによって違いがあり、要介護度が高いほど高額です。

・要介護3の方
→ユニット型個室・ユニット型個室多床室2.4万円程度、従来型個室2万円程度、多床室2万円程度

・要介護4の方
→ユニット型個室・ユニット型個室多床室2.6万円程度、従来型個室2.4万円程度、多床室2.4万円程度

・要介護5の方
→ユニット型個室・ユニット型個室多床室2.8万円程度、従来型個室2.5万円程度、多床室2.5万円程度
(※自己負担割合1割の方の場合)(※これに加え、施設により各種加算が付加されます)

特別養護老人ホームで利用できる費用軽減制度(自己負担額上限制度)

ここからは、費用を軽減する制度(自己負担額上限制度)を解説します。

特養などの介護保険施設に入所している人やショートステイを利用する人のうち、年金などの収入・資産が一定以下の人に対して「自己負担上限額」という基準を設けています。
この上限額を超えた居住費・食費の負担額は介護保険から支給されます。
特定入所者介護サービスの対象者は所得水準に応じて3つの段階に分類されており、どの段階に該当するかによって、負担額が変わります。

◆生活保護者または世帯全員が老齢福祉年金受給で預貯金の合計が単身で1千万円以下
(夫婦で2千万円以下の方)
⇒居住費
→ユニット型個室2.46万円、ユニット型個室的多床室1.47万円、従来型個室0.96万円、多床室0万円
⇒食費→0.9万円

◆世帯全員が市町村民税非課税で年間合計所得金額が80万円以下で預貯金の合計が650万円
(夫婦で1650万円以下)
⇒居住費
→ユニット型個室2.46万円、ユニット型個室的多床室1.26万円、従来型個室1.26万円、多床室1.11万円
⇒食費→1.17万円

◆世帯全員が市町村民税非課税で年間合計所得金額が80万円を超え120万円以下で預貯金の合計が550万円(夫婦で1550万円以下)
⇒居住費
→ユニット型個室3.93万円、ユニット型個室的多床室3.93万円、従来型個室2.46万円、多床室1.11万円
⇒食費→1.95万円

◆世帯全員が市町村民税非課税で年間合計所得金額が120万円を超え120万円以下で預貯金の合計が500万円(夫婦で1500万円以下)
⇒居住費
→ユニット型個室3.93万円、ユニット型個室的多床室3.93万円、従来型個室2.46万円、多床室1.11万円
⇒食費→4.08万円

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