福祉用具について

場所別に適している福祉用具をご紹介「トイレ」編!

こんにちは!
「福祉用具屋さんのブログ」を書いている「福祉用具屋さん」と申します。

今回は
「場所別に適している福祉用具をご紹介「トイレ」編!」というテーマでお話していきます!

■トイレで行われる動作

当たり前の話ですが、人は必ず排泄を行います。毎日必ず行われる排泄ですが、その一つ一つの動作を分解していくと、トイレで行われる排泄に関わる動作はざっと下記の通りになります。

・トイレの扉の開閉
・トイレ内の移動
・便器での方向転換
・衣服の脱着
・便座の立ち座り
・排泄
・陰部の拭き取り

などなど・・・
いろいろな動作が行われます。しかしながら、体が不自由になると、これらの動作の一部ができなくなったりして、生活に支障をきたしてしまいます。
そんな困った状況を助けるのが福祉用具!ということで、いくつか代表的な福祉用具を紹介していきますと・・・。

■トイレに必要な福祉用具①和式便器に被せて洋式化するタイプの腰掛便座

和式便器は排泄の際にしゃがむ動作が必要になりますが、しゃがむ動作って体の不自由なお年寄りにとって、難易度の高い動作になります。
しゃがんだ姿勢を保つことも大変ですし、その姿勢から立ち上がる動作も大きな労力がかかったりします。

そんなケースでは、便器の上に被せて洋式化できる商品が有効です。
置くだけで洋式便器として使えるので、洋式便器設置の工事に比べて費用もリーズナブル!

デメリットとしては、掃除がしづらいことや、完全に固定されているわけではないので多少のぐらつきが発生してしまうことですね・・・。

出典:アロン化成株式会社ホームページ『サニタリーエースHG両用式』
(最終アクセス2024年1月16日 画像掲載許可済み)
※固定では無いためぐらつく点 についてアロン化成株式会社様より
弊社製品の場合、床に触れる本体底面にはすべり止めの脚ゴムをつけています。
そのためぐらつきを軽減させる働きとなっております。また今回の掲載機種
「HG両用式」の場合については、きんかくし部分において本体とを挟み、
仮固定ができる特長をもった仕様ともなっております。

■トイレに必要な福祉用具②補高便座

洋式便器の便座の高さはだいたい39cmくらい。
足裏も地面につけられるくらいの高さで座った姿勢も安定するのですが、
立ち上がり動作に支障がある方にとっては、ちょっと低すぎる高さになってしまいます。

そんな場合に有効なのが、補高便座。
便座の上に置いてかさ上げすることで、便座からの立ち上がりがしやすくなります。

デメリットとしては、こちらもそうじがしづらくなったり、シャワー機能が使えなかったりすることですね。

■トイレに必要な福祉用具③トイレ用手すり

トイレ内での方向転換や便座の立ち座りを安定して行う上で、手すりの存在はとても重要だったりします。
手すりを壁に取り付けて・・・でも工事は時間も手間もかかって大変・・・という場合に有効なのが、介護保険でレンタルできるトイレ用手すりです。

便器の本体に挟み込んで固定させたり、
床板の重みで安定させたりするタイプが有り、手軽に導入することができます。

デメリットとしては、フレームが邪魔して掃除がしづらかったり、トイレスペースの圧迫感も大きかったりします。

■トイレに必要な福祉用具⑤住宅改修工事(手すり取付・扉の変更・段差解消・和式→洋式便器への変更などなど)

こちらは福祉用具ではないのですが、介護保険の補助を使ってお安く住宅改修工事を行うことができます!

手すりの取付、敷居段差の解消、扉の変更(例えば、開き戸から引き戸への変更とか)、
和式トイレを洋式トイレに改修・・・など、トイレを使いやすくすることで、
排泄に関する不安も軽減できたりします!

■ポータブルトイレを導入する際に気をつけるべきこと

トイレまで移動することが困難だったり、
間に合わなかったりする際に役に立つ福祉用具が「ポータブルトイレ」。

お部屋で安全に排泄ができるので転倒の不安や排泄に失敗する不安も軽減され安心です。

しかしながら、普段生活している部屋にトイレがある・・・この状況を受け入れづらいご利用者は多く存在します。
トイレで排泄もできなくなってしまったという喪失感や悲しみを抱えて、日々の生活のハリを無くしてしまうケースもあります。
転倒して怪我してしまってはいけませんが、安易なポータブルトイレの導入は避け、トイレまでの動線で転倒予防に歩行器も併用するなど、安全にトイレで排泄できる可能性は追求していってもらいたいと思います!


ということで、排泄に関わる主な福祉用具をあれこれご紹介しました。
排泄行為は誰もが行うものであり、人の尊厳にもかかわる重要なものです。
不安なく排泄を行えるかどうかは、日々の生活にも大きく影響したりしますので、福祉用具を活用して、不安なく排泄を行える環境整備を進めていってもらえるといいな、と思っています。

排泄のお悩みについては、福祉用具専門相談員やケアマネジャーにご相談ください。
きっと力になってくれると思います!

というわけで、最後まで読んでいただきありがとうございました!

これからも、福祉用具にまつわるコラムを定期的に投稿していきますので、どうぞよろしくお願い致します!!

ではでは

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