認知症について

レビー小体型認知症の特緒的な7つの症状を紹介!ケアの仕方も解説します

こんにちは!「しんぶろぐ〜介護ノート~」を運営しているしん(@shinbloger)です。
簡単に自己紹介させてください。
・13年以上の介護経験がある現役の介護士です。
・介護福祉士と福祉用具専門相談員の資格を持っています。
・認知症デイの相談員4年以上の経験があります。

今回は、介護職が知っておくべきレビー小体型認知症の特徴的な症状とケアの仕方について記事を書きました。
3分ほどで読める記事なので介護職の方は読んでみてください。

レビー小体型型認知症とはどんな病気?

レビー小体型認知症とは、レビー小体という異常な蛋白が大脳皮質に広がることで、視覚を司る(後頭葉)や記憶を司る(海馬)などを障害される病気です。
見えないものが見える幻視や手が震えたり、小刻み歩行になるパーキンソンに似た症状があらわれます。
幻視の症状では、壁の黑いシミがゴキブリに見えたり、タンスの影が人影に見えたりします。


それでは、詳しくレビー小体型認知症の特徴的な症状と症状ごとのケアの仕方をセットで解説します。

レビー小体型型認知症の特徴的な7つの症状とケアの仕方

レビー小体型認知症の特徴的な症状は下記になります。
・幻視と妄想
・パーキンソン症状
・認知能力の変動
・レム睡眠障害
・自立神経症状
・抑うつ症状
・薬に対する過敏反応
それでは一つずつ解説します。

①幻視と妄想
レビー小体型認知症の特徴的な症状として、幻視や妄想があります。
視覚を司る(後頭葉)が障害されることであらわれる症状です。
具体的な症例は、
・水道のホースが蛇に見える
・壁のシミが虫に見える
・タンスの影が人に見える
・人形を女の子に見える
・天井や床がゆがんで見える などです。
レビー小体型認知症の幻視は、ほんとにそこにいるかのように見えています。

なので、ケアのポイントはその人に見えているモノを受け入れることです。
具体的に言うと
「虫がいるんですね」
「蛇がいるんですね。気持ち悪いですね」
と言ったように共感した対応をするようにしましょう。時には、虫を追い払う動作や退治する動作をするのも有効です。

もう一点は、幻視が見える環境を改善することです。例えば、壁についているシミを取り除いたり、水道のホースを外すなどです。
幻視の原因となるモノを排除することで、幻視があらわれる頻度を減らすことができます。

②パーキンソン症状
パーキンソン症状の具体例を上げると、前かがみ姿勢や小刻み歩行、仮面の様な無表情などです。
パーキンソン症状があらわれると転倒リスクが上がります。特に転倒リスクが上がるタイミングは、椅子からの立ち上がりや方向転換などで重心が移動する時です。

ケアのポイントは、見守りや動線の確保、転倒時のリスク軽減などです。
具体的に言うと、歩く動線に手すりや椅子、テーブルを万便なく設置して常に掴まる場所がある環境を作ったり、マットなどを設置して転倒時のケガを予防することです。

③認知能力の変動
認知とは、対象物が判断したり解釈したりすることです。
具体的に言うと、「目の前にいる人が誰なのか認識する」「目の前にあるモノが食べものと認識する」などです。健常者であれば当たり前のように思うことでも、認知症になると理解することが難しくなります。

そして、レビー小体型認知症の特徴としてこの認知機能が、1日単位や数時間単位で変動します。
普通に会話できるときもあれば、ボーっとしたり、会話が成立しなくなったり、怒り出すなど、数時間単位で変化します。ケアをする介護者は、症状の変動があることを理解しておきましょう。

④レム睡眠障害
レビー小体型認知症では、睡眠中に大きな声で寝言を言ったり、奇声をあげたり、怒ったり、暴れたりといった異
常行動が見られます。
これらはレム睡眠時に起こるため、レム睡眠障害と言われています。

⑤自立神経症状
自律神経とは、活動する神経「交換神経」と休む神経「副交感神経」の2つから成り立っています。
交換神経は血圧を収縮させ、血圧や脈拍を上げる作用があります。副交感神経は血圧を拡張させ、血圧や脈拍を下げる作用があります。通常はこの2つの神経が切り替わり、バランスをとって働いています。

自律神経症状は、この2つの神経がうまく切り替わらず、身体に不調をきたすものです。
その具体的な症状には、起立性低血圧や便秘、多汗、寝汗、倦怠感などがあります。

⑥抑うつ症状
抑うつ症状とは、気分がふさぎこみ、悲観的で憂鬱な精神状態であり、「もう死にたい」「やくに立たない人間だ」といったネガティブな発言が聞かれる症状です。
レビー小体型認知症の人には、この抑うつ症状が、初期にあらわれることが多いです。

⑦薬に対する過敏反応
レビー小体型認知症の人は、薬に対する過敏性が高いことが多いです。
例えば、薬に対して、さまざまな副作用が出たり、通常の使用量で状態が悪化したり、薬が効きすぎてしまったりします。
なので、介護者は日々の様子を観察して、医師に的確に状態を報告し、適量の薬を処方してもらわければいけません。

まとめ

今回は、レビー小体型認知症の特徴的な7つの症状とケアのポイントについて解説しました。
レビー小体型認知症は、アルツハイマー型認知症についで多い病気で、高齢者の認知症のおよそ20%を占めています。

そして、その症状は特徴的で幻視やパーキンソン症状、薬への過敏性などがあります。
症状を理解することができれば介護者や本人のとまどいも軽減できるし、対処法も見えてきます。
この記事がレビー小体型認知症に関わる人の一助となれば幸いです。

今回は以上になります。

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