業界一の老舗 「アクティブライフ箕面」が実践する入居者との関係構築
大阪ガス㈱の100%子会社㈱アクティブライフが運営する介護付有料老人ホームアクティブライフ箕面は平成3年11月開設、来年で開設30周年を迎える業界では老舗中の老舗。
このホームを手本にして、神戸製鋼、関西電力、京阪電鉄等関西の主要企業が有料老人ホーム運営子会社を立ち上げたと言って過言ではありません。
同ホームは、元気なうちに入居し、看取り迄過ごせる混合型有料老人ホーム。
特長としては、要介護状態になっても同一部屋で看取り迄過ごせること。
混合型有料老人ホームは元気なうちは広い部屋で過ごし、要介護3程度になれば介護居室に住み替えなければならないのですが、生涯同一居室で過ごせるのはありがたいですね。
また敷地内に診療所を開設し、医師も当直体制を取り。
看護師も24時間常駐しているので夜間急変時の医療的対応が可能なのも安心ですね。
職員の接遇態度と居心地の良さが同ホームの魅力
同ホームが最も評価されているのは、職員の接遇態度と居心地の良さ。
施設長の武政さんにお話を伺うと、本社や現場でのOJT等、特に教育には力をいれられているよう。
離職率の低さも魅力。
「職員が定着すると、人件費があがってしまうんですよね(笑)」と同氏。
人手不足の業界にあっては嬉しい悩みですね。
運営側と入居者側がざっくばらんに意見交換出来るのも特長。
恒常的に入居者との懇談会を実施し、運営上の悩みを施設長がその場で相談したり、年に一度のアンケートで入居者が職員の接遇態度を評価したりと様々な工夫がなされています。
「うちの職員は入居者に育てられているんです。」と武政氏は嬉しそうに話されていました。
職員と入居者の関係が良いと、自然、ホームの居心地は良くなるもの。
大きなエントランスロビーでは常に職員と入居者のざっくばらんな会話が響き、心地良い騒がしさが同ホームの居心地の良さを証明しています。
withコロナで混合型有料老人ホームはどうしていくべきか
武政氏にホームの課題をお伺いすると、「イベントの参加率を上げたり、食事の工夫、設備の老朽化対策等課題は山積していますが、コロナ禍の中、居室内でいかに入居者に楽しい生活を送ってもらうようにするかが直面している課題です。」とのこと。
居室へのWi-Fi設備の導入、CATVの導入等、居室の中で楽しんで頂くための工事を実施されています。
「これまではいかに部屋から出て頂くかでしたが、現在は、いかに部屋で楽しんでいただくか。
180℃転換してしまいました。」と同氏。
時代の移り変わりの中で入居者の満足度を上げるために何に取り組めばよいか。
同ホームではそこを真剣に考えておられるよう。
「老舗と言っても、学ぶべきものは学ばないとダメ。他社施設にも積極的に見学に行き、良い点は導入していきたい。」と施設運営への熱意を感じました。