老人ホーム訪問記

安心した生活を送っていただけるようハード、ソフトで様々な工夫「アクティブライフ豊中」

皆様は「ユニットケア」という言葉をご存じですか?
スウェーデンの介護手法を参考に、2000年頃から日本に取り入れられた介護手法です。

それまでの「集団ケア」に対して「個別ケア」と呼ばれ、ホームを10数人単位のユニットに分け、それぞれのユニット単位でケアを提供するもの。
入居者とスタッフが顔馴染みとなり、入居者一人一人の生活スタイルを尊重することができ、認知症対応に優れていると言われています。

有料老人ホームではあまり採用されていませんが、ユニットケアを採り入れている数少ないホームの一つが介護付有料老人ホームアクティブライフ豊中です。

館内は8~14人迄の6つのユニットに分けられ、それぞれのユニット単位で日々の生活を送ります。
館長の田村政宣さんは、「その方のこれまで歩んでこられた生活を尊重し、どのサービスにおいてもその方らしい日々や時間をお送り頂くことで安心した生活を送っていただけたらと考えています。」と話されます。

ユニットケアの効果により認知症対応力が高い

エントランスを入ると広々としたサロンがあり、その奥に綺麗に整えられた芝生を中心とした中庭。
館内は4階建てでその中に6つのユニットが配置されています。

「サロンやユニット毎の居間を始め、共用施設の窓は大きくし、光を多く取り入れた生活を送って頂けることが当ホームのハードの特長です。」と同氏。

建物内での生活時間が長い要介護の入居者にはありがたい配慮ですね。

ユニット毎の共用施設に出来るだけ集ってもらい、ユニットのスタッフ、入居者の交流を盛んに行い楽しく過ごす。
顔なじみのスタッフが日中帯はもちろん夜間帯にも必ずいる、ユニット毎にレクリエーションを企画し、頻繁に実施する。

これらの活動により、入居者と職員の距離が縮まり、より良い介護が提供できるそう。
この好循環が同ホームのソフトの特長です。

また、ユニットケアの効果として、認知症の入居者に対して高い対応力を有しているのも特長。
「認知症に特化した特別な教育を行っているのではなく、普段の交わりの中でスタッフ一人一人のスキルが上がっています。」と田村館長。
接遇態度の良さも評価されています。

安心した生活を送ってもらうための様々な工夫がハード、ソフトでなされている印象を持ちました。

今後の課題

ただ、これからの課題は、入居者への接遇。

顔なじみになるため、どうしても入居者と職員が仲良くなりすぎ、家族同等の口調になってしまうこともあるそう。
そういうことのないように常に職員の気を引き締めておられるそうです。

認知症のある方への対応、リハビリサービスの見直しによりサービスの幅を広げたいと同氏。
評価されている中にも前を向いてより良いサービスを提供したいという館長の意気込みを感じました。

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