介護事業者に紹介したい会社

職員研修 進め方事例のご紹介

職員研修計画:先日あった研修のこぼれ話

私は、介護・高齢者事業者様向けに研修を実施していますが、最近ご依頼が多いのはメンタルヘルスケアと接遇マナーです。
先日、複数の施設運営と在宅サービスをされる事業者様で研修の打ち合わせをさせて頂いた時、メンタルヘルスケアと接遇マナーのどらちを先にしようかという事になりました。
研修担当の方から、「メンタルヘルスケアの方からやりたいんです。人手不足や色々なご入居者・ご利用者の対応にスタッフは結構疲れているし、時にはイライラしてきつい言葉になりそうなこともあります。まずはスタッフの心のケアのためにメンタルヘルスケアを学んでもらい、スタッフがいい状態でご入居者・ご利用者に向き合えるように、またスタッフ間の連携やコミュニケーションもスムーズにいくようにしたい。その次に接遇マナーを。」というご要望があり、その流れで進めることになりました。
 

提案結果:研修の方針と実際の効果

私からご提案したのは、メンタルヘルスケア、接遇マナーを実施するにあたり、管理職を含むスタッフ全員に受講して頂けるようにした方がより効果が出ます。
まずは、管理職から受講して頂き、ご自分の部下たちがこれからどのような事を学ぶかを認識して頂くことが大切です。
また、管理職という立場はスタッフ以上にストレスを抱えておられることも多いので、ご自身のストレスマネジメントを学び、部下へのサポート方法を学んでおかれると、管理職としての業務をこなす時も、また職場内・対ご入居者ご家族とのコミュニケーションの場でもメンタル面で良い状態で向き合うことができるようになります。
接遇マナーにおいても同じで、まず管理職の方から学んで頂き、ご自分たちがお手本となり、指導ができるようになる事が大切です。
スタッフの方の場合は、様々な職種の方々と一緒に学んで頂くことで、良いコミュニケシーョンの場にもなります。私が実施させて頂く研修は、「遊びながら学ぶ」をモットーにしています。
ゲームやディスカッション、発表などをして頂く、参加型の研修です。最初は自分の意見を書き出し、グループ内で発表、そして全体発表という流れに戸惑われますが、回を重ねるごとに人前で話すことに慣れていかれます。
またお互いの意見交換をすることで、私と同じだと共感する場面、色々な考え方・感じ方をする人がいるのだなと気づく場面にもなります。
このような雰囲気の中で、メンタルヘルスケア・接遇マナー研修を進めています。

研修実施事例

2年前からメンタルヘルスケア研修(7時間×3回コース)を毎月実施させて頂いている介護事業者様で、管理職・正社員の研修が終わり、現在パートスタッフの皆様の研修をしています。
年代は20代から70代まで、職種は介護職・看護職・ドライバー・営繕・清掃など様々で、最初はディスカッションや発表に戸惑う方もおられましたが、回を重ねるごとににぎやかなディスカッションになり、自ら挙手をされ発表される方が出るほどに、変化が現れます。また、毎回席替えをしますので、職場内の様々な人と会話ができ、お互いの仕事の話を聞くことができます。アンケートには、「楽しかった」「プラス思考を目指します」「違う仕事の人と話ができ、それぞれに大変だし頑張っておられることがわかった」など、様々な感想が書かれています。

取引先介護事業者様の研修方針

この法人様が研修実施にあたり毎回しておられる3つのことを紹介します。
①     研修受講者の出欠確認をして、例えば3回コースの内の1回を欠席した方がおられたら、必ず次のコースに参加するよう日時を伝え、シフトに組み込む。
②     座席は他部署・他職種間のコミュニケーションがとれるよう、自由席でなく研修担当の方が毎回座席表を作られる。
③     研修日の朝、必ず研修担当の管理職が研修開始の挨拶をされる。
すでに200人近い方が受講しておられますが、欠席した方は5~6人だったと思います。そして必ず、次のコースで受講しておられます。
またこちらでは4年前から接遇マナー研修もさせて頂いていますが、毎年スタッフに「接遇マナー研修で、どのような事を学びたいか、聞きたいか?」とアンケートをとられ、その結果からいくつかテーマを絞りご依頼いただきます。そして基本の接遇マナーにご依頼のテーマを加えて研修をさせて頂きます。
このように細やかな取り組みが、スタッフの興味に繋がり、さらには育成につながるのだと思います。
この事業者様、入居は常に満室、ショートステイはほぼ100%以上の稼働で、稼働率140%も珍しくないそうです。空室があると、スタッフの方から「空室出てますが、大丈夫ですか?」と上司に声がかかるとか。
それぞれの部門の目標が全スタッフに伝えられ、全員がその目標を達成すべく協力しておられるそうです。
4年間この事業者様に関わってきて思うことは、事業所として決めたことを粛々と続ける真摯な姿勢、管理職の方々のきめ細やかな対応や取り組みが事業所全体に浸透し、顧客満足・従業員満足につながっているのだなと感じます。
 
メンタルヘルケスケア、接遇マナーなどの研修内容については次の機会にご紹介します。

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この記事を書いたコラムニスト

垣内 イスズ (カキウチ イスズ)

けあ人財アカデミー合同会社 代表

介護・高齢者業界で働く人たちの人財育成とメンタルヘルスケアをライフワークとして取り組んでいます。
〔研修内容〕
・接遇マナー研修
・メンタルヘルスケア研修、ハラスメント研修
・個性心理學コミュニケーション研修
・介護職員スキルアップ研修
・リーダー育成研修
・営業スタッフ育成研修

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