福祉用具について

福祉用具で必要なメンテナスについて

こんにちは!

「福祉用具屋さんのブログ」を書いている「福祉用具屋さん」と申します。

今回のコラムでは「福祉用具で必要なメンテナンスについて」というテーマでお話してみたいと思います。

福祉用具は「導入して終わり」ではない

福祉用具は、導入すれば長く安全に使えるもの…と思われがちですが、実際には日々の使用によって少しずつ劣化や摩耗が進んでいきます。

タイヤやネジのゆるみ、動作時の異音、ほこりの蓄積など、目立たない変化が積み重なると「操作しにくい」「危険につながる」といった事態を招くこともあります。

せっかく便利に使える福祉用具だからこそ、定期的なメンテナンスを行い、安心して使い続けていただきたいと思います。

今回は主要な福祉用具の代表的なメンテナンス方法をご紹介します。

日常生活の中での参考にしていただければ幸いです。

車いすのメンテナンス

車いすは最も使用頻度が高く、メンテナンスが欠かせない用具の一つです。

まず重要なのは タイヤの空気補充。
多くの車いすは自転車と同じ空気入れで補充可能です。

空気が不足していると、操作が重くなるだけでなく、タイヤが地面に広く接地するためパンクのリスクが高まります。

さらに、バルブのゴム部品(虫ゴム)が劣化していると空気がすぐ抜けてしまいます。
空気を入れてもすぐに抜けてしまう・・・というような状況にの場合、虫ゴムをまず見てもらうといいと思います。

次に、車輪の軸部分に絡む髪の毛やゴミ。

室内で使っていても意外と髪の毛が巻き込まれ、放置すると動きが悪くなります。
定期的に確認し、絡まった毛は取り除きましょう。

さらに、ネジのゆるみも要注意です。

特に屋外の凸凹のある道を走行する場合、長期間使ううちに振動でネジが徐々に緩んできたりします。

ぐらつきのある車いすは非常に危険なので、定期的な締め直しが必要です。

介護ベッドのメンテナンス

介護ベッドでは、背上げや高さ調整を行うアクチュエーター部分から異音が出ることがあります。

原因は、アクチュエーター伸縮部分の潤滑不足。

ここに潤滑剤を塗布する必要がありますが、スプレー式の油を安易に吹きかけるのはNG。

推奨されるのは、グリース状の固形潤滑剤を必要箇所に塗る方法です。

とはいえ、ベッドによって対処法が決まっていたりするので、必ず取扱説明書に従いましょう。

また、手元スイッチや電源コードの配線が露出したり、無理にコードを引っ張って断線したりする場合もあります。

そうならないうちに、気づいた段階で業者に相談することが大切です。

エアーマットのメンテナンス

床ずれ予防に使われるエアーマットには、ポンプ内部にフィルターが付いている機種があります。

ここにほこりが溜まると空気の送りが弱くなり、マットの効果が十分に発揮されません。

最近はフィルターレスの機種も増えていますが、該当するモデルではフィルター掃除を忘れずに行いましょう。
 

固定式歩行器・杖のメンテナンス

固定式歩行器や杖では、ゴム脚のすり減りに注意が必要です。

床に接する部分がすり減っていくと最終的にパイプ部分が露出し、ゴムがグリップしなくなり、転倒リスクにつながります。
 

まとめ:福祉用具を「安全に長く」使うために

福祉用具は、ご利用者の生活を支える大切なパートナー。

だからこそ「使いっぱなし」ではなく、日々の点検と定期的なメンテナンスが欠かせません。

今回お伝えした内容を定期的にチェックしていくことで、福祉用具をより長く、安全に活用することができます。

福祉用具は日々進化していますが、「正しく手入れをして長く使う」という基本は昔から変わりません。
ぜひご家庭でも、今回の内容を参考に福祉用具の点検をしてみてください。

というわけで、最後まで読んでいただきありがとうございました!

これからも、「介護の三ツ星コンシェルジュ」にて、福祉用具にまつわるコラムを定期的に投稿していきますので、どうぞよろしくお願い致します!!


ではでは

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