「実家に眠る“昔の福祉用具”、使い続けて大丈夫?」
こんにちは!
「福祉用具屋さんのブログ」を書いている「福祉用具屋さん」と申します。
今回は、「実家に眠る“昔の福祉用具”、使い続けて大丈夫?」というテーマで書いてみたいと思います。
実家に眠る“昔の福祉用具”、使い続けて大丈夫?
「この車いす、おじいちゃんが退院したときに買ったんです。もう10年くらい使ってます!」ご自宅に訪問したとき、そんなふうに話してくださるご家族がいらっしゃいました。
きれいに使われていて、大切にされていたのが伝わってきます。
でも、よ〜く見てみると、タイヤがびっくりするくらいすり減っていたり、ブレーキが甘くなっていたりすることも。
「使えてはいる」、でも「本当に安全か?」というと・・・そんなことを考えさせられる場面、私はよく出会います。
福祉用具にも「寿命」がある
福祉用具は、使い方や保管環境によって耐用年数が大きく変わってきます。
屋内で丁寧に使っていても、素材の劣化やネジの緩み、パーツの摩耗はじわじわ進みます。
とくに注意したいのが以下のような箇所です。
・ブレーキの効きが甘くなる(坂道で危険)
・タイヤやキャスターの劣化(ガタつき、パンクのリスク)
・ベッドのモーター音が大きくなる(動作時の故障のリスク)
・手すりのネジの締め具合が緩くなっている(ぐらつきにより転倒リスク)
事故やケガには至っていなくても、「ヒヤッ」としたこと、みなさんも心当たりがあるかも・・・これらは、要注意のサインかもしれません!
想い出の品だからこそ、専門家のチェックを!
長年使ってきた福祉用具には、たくさんの想いがつまっています。
「買い替えなんて考えたこともなかった」とおっしゃる方も多いです。
でも、安全第一で考えると、「まだ使えるから使う」ではなく、「安心して使えるかどうか」で判断することが、実はとても大事だったりします。
ということで、長く福祉用具を使ってもらうためにも、不安な箇所がもしあるのであれば、一度、福祉用具専門相談員に見てもらうことをおすすめします。
結構多いのが、点検しても修理では対応しきれないレベルの劣化や故障。修理を大掛かりでするよりも、買い替えてしまったほうがいいことも多かったりします。
安全に福祉用具を使い続けていくためにも、ぜひ専門家にチェックしてもらいましょう。
おわりに
福祉用具は、暮らしの中で「なくてはならない存在」です。
それが長年使い続けてきた大切な品であればなおさら、これからも安全に使い続けてほしいと思います。
もし、「そういえばうちの実家にも古い車いすがあったな…」と思い当たる方がいたら、このコラムが、点検や見直しのきっかけになればうれしいです。
私たちは、ただ「新しいものをすすめたい」わけではありません。
その人にとって本当に“安心して使える用具”を一緒に選び、支えていくことが、私たちの役割だと思っています!
というわけで、最後まで読んでいただきありがとうございました!
これからも、「介護の三ツ星コンシェルジュ」にて、福祉用具にまつわるコラムを定期的に投稿していきますので、どうぞよろしくお願い致します!!
ではでは


