福祉用具の使い方キホンのキ(入浴用具編)
こんにちは!
「福祉用具屋さんのブログ」を書いている「福祉用具屋さん」と申します。
今回は 「福祉用具の使い方のキホンのキ、入浴用具編」ということで、入浴用具の超基本的な使い方について書いてみたいと思います。
入浴用具の種類と使い方
入浴用具はその名の通り、体が不自由になったお年寄りの安全な入浴のための福祉用具のことです。
入浴も細かく動作を分けると、浴室の出入り・洗い場での洗体・浴槽をまたぐ・湯船に浸かる・湯船から立つ・・・などなど、いろいろな動きを安全に行う必要があります。
入浴用具はこれらの動きをそれぞれ補完していく役割があり、動作別や場所別に必要なものが変わってきたりします。
ということで今回は、入浴時に役立つ主要な福祉用具についてご紹介します!
●シャワーベンチ
シャワーベンチは、洗い場で体を洗う際のイスのこと。
安全に立ち座りできるよう、座面の高さは調整できるようになっています。
また、背もたれがついていたり、肘掛けがついていたり、肘掛けは跳ね上げができたり、陰部が洗いやすいよう座面の前方がくびれていたり、裸で座る際におしりが痛くないようにパッドがついていたり、普段はじゃまにならないように折りたたみができるようになっていたり・・・いろいろな機能がついていたりします。
●浴槽手すり
浴槽手すりは、浴槽をまたぐ動作を安全に行うための手すりのこと。
浴槽の縁に挟み込んで固定させることで、手すりをしっかり掴んで安全に浴槽マタギ動作を行うことができます。手すりは高さ調整が可能です。
また、浴槽内側の面にもちょっとした手すりがついている機種が多く、こちらは浴槽内での立ち座りや姿勢保持に役立ちます。
気をつける点としては、ご家族が共用される際には手すりの出っ張りが邪魔に感じてしまったり、浴槽のフタをしづらくなったりすることですね。
●浴槽台
浴槽台は、浴槽の中に沈めて使う台のこと。
特に古い浴槽は深さがあり、浴槽マタギの際に足が届かずふらつき・転倒のリスクも高くなります。
そんなときに浴槽台を設置すれば、マタギ動作時に踏み台として浴槽内に安全に入ることができます(浴槽手すりと併用するとより安全です)。
さらに湯船に浸かる際も、イスとして使えば、浴槽の底面に座るよりも安全に立ち座りが行えるので、非常に便利です。
気をつける点としては、浴槽台に座って湯船に浸かると、どうしても半身浴のような感じになってしまい、肩までしっかり湯船に浸かりたい人にとっては入浴の物足りなさを感じてしまうことですね。
●バスボード
バスボードも浴槽の出入りで使う福祉用具ですが、浴槽手すりと違って、バスボードは座って浴槽マタギ動作を行うので、立ってまたぐよりも安全です。
浴槽にボードを置いて、利用者はボードに座ってから足を浴槽内へ。座った状態なので転倒するリスクも少なく、より安全に浴槽に入ることが可能です。
気をつける点としては、湯船に浸かる際に、広くゆったり浸かるにはバスボードを外す必要があることです。
最近では、そんな手間をなくすよう、開閉式のバスボードも発売されたりしています。
●すべり止めマット
すべり止めマットは、浴室内で足をすべらせての転倒を防ぐためのマットです。
浴室内は洗い場や浴槽の底など、水にも濡れていたりして非常にすべりやすい!そんなすべりやすい浴槽の底面や洗い場床に敷くことで、安全に浴室内の移動や立ち座り動作を行うことが可能です。
吸盤で固定させるタイプ・敷くだけで固定できるタイプ・シールタイプなどありますが、最近の主流は敷くだけで固定できるタイプが取り扱いしやすく人気です。
日常のお手入れを欠かさずに!
入浴用具は、シャワーや湯船のお湯が隙間に入り込んだりしてしまうので、商品を長持ちさせるうえで、日常のお手入れが非常に重要です。
使用後には、水をしっかり切って陰干ししましょう。
特にシャワーベンチは、パッド部分と本体の隙間に水が入り込んだりするので、パッドを取り外して陰干ししましょう!
というわけで、最後まで読んでいただきありがとうございました!
これからも、「介護の三ツ星コンシェルジュ」にて、福祉用具にまつわるコラムを定期的に投稿していきますので、どうぞよろしくお願い致します!!
ではでは