福祉用具について

とても重要な介護ベッドの設置場所

こんにちは!
「福祉用具屋さんのブログ」を書いている「福祉用具屋さん」と申します。

今回は「とても重要な介護ベッドの設置場所」というテーマでお話してみたいと思います。

■とても重要な介護ベッドの設置場所

「おばあちゃん、体調を崩してしばらく入院してたけど、ようやく退院することになった。

ケアマネジャーさんと相談して、退院に合わせて介護ベッドを導入することになったけど、はたして、どこにベッドを置いてもらおうかしら?・・・」
といったように、退院されるご利用者の事前相談の際、介護ベッドをどこに置いたらいいのか?かなりのケースで相談させていただく事が多く、結構頭を悩ませます。

「今までは2階の部屋で床に布団を敷いて寝ていたから、これからも2階で過ごしたいし、ベッドは使いたくない!」とか、「ベッドを置くのなら今まで寝室として過ごしてきた部屋に置きたい!」とか、これまで過ごされてきた住環境をなんとか維持したい、というご要望が結構多いです。

しかしながら、これまでの住環境のままでよかったのは、ご本人が元気だった頃の話。
身体状況が変わってしまったタイミングでは、その身体状況でも日常生活を支障なく過ごせるように、介護ベッドの配置をどうするかは、しっかり検討して適切に決めていかなければなりません!

■介護ベッドの配置で気をつける点

ということで、介護ベッドをどこに設置すべきか、気をつける点について説明していきますと・・・

●部屋の端に寄せるか、真ん中に置くか

部屋の真ん中に置くか、端に寄せて置くか、まず悩むところだと思います。

・ご利用者がどちらから乗り降りするのか?
・介護される方はどちら側で介護するか?
・両側から介護したいか?
・ベッドから車いすに乗り移る際は、車いすをベッドそばに置けるスペースがあるか?

・・・などなど、本人の乗り降りする方向や介護をどちら側から行うか、車いすを置くスペースなどを考えて設置場所を考えなければいけません。

端に寄せると部屋のスペースは広くなりますが、壁側からの介護はできなくなります。

逆に真ん中に置くと、両側からの介護は行いやすくなりますが、部屋のスペースは狭くなってしまいます。
優先度をつけて配置を考えていく必要があります!

●トイレから近い

身体状況的に、ご自身でトイレに行くことができるのであれば、トイレの動線はしっかり検討しましょう。

以前はトイレまで何も気にせず歩けていたとしても、今の身体状況によっては、動線が長すぎて間に合わなかったり、転倒のリスクが増えてしまったりします。

排泄は、人の尊厳にも関わるデリケートなもの。

自立して行えるのであれば、無理なく行えるような住環境整備を整えてあげましょう!
 

●玄関から近い

人は家の中だけで生活するのではなく、外出していろいろな場所に行くことで、生活範囲の拡大・社会参加にもつながっていきます。

外出したいのに、部屋から玄関が遠すぎて、家でじっと過ごすしか無い・・・なんて事にならないように、外出時の動線もよく考えて、むりなく移動できるようベッド配置場所を考えていくことが重要です。
 

●お風呂から近い

入浴も、清潔な身体状況を保ち、前向きな生活を過ごしていくうえでとても重要です。

お風呂への動線についても、安心して移動できるように動線はなるべく近いほうがいいですね。

お風呂に入って体も心もすっきり。
入浴を安心して行い、生活に張りと潤いを!

●家族との団らん場所から近い・ベッドから見える景色

家族がいる場合、ベッドの部屋が遠くなることで、これまで家族団らんで過ごしていた生活が崩れてしまうことがあります。

ひとりで過ごす時間が増えてしまうことで、刺激も張りもなくなってしまったり・・・せっかく家族と一緒に穏やかに過ごせるのであれば、ベッドの部屋と家族団らんの部屋を近くに配置することで、これまでと変わらず家族団らんに過ごすことができます!!

また、ベッドで過ごす時間が増えてしまったとしても、窓から外の様子を観ることができるような配置にする、といった工夫も重要です。

ずっと壁をみて過ごすのは、なんだかつまらないですよね。

●空調位置との関係

ベッドで過ごす際は、空調との位置関係を考えることも重要です。

クーラーの冷たい風が直接ベッドに当たってしまうと、体の調子を崩してしまったりしてしまうかも・・・。
 

■寝室はこれまでの場所から変えたくない、という気持ち

寝室については、これまで過ごし慣れてきた環境から変えたくない、という心境、よくわかります。

しかしながら、先に述べた通り、体が不自由になった状況では、これまでのように過ごすことはできません。

もっと生活しやすいように、生活上必要な動線をなるべく最短で持ってくるとか、介護者の負担も減らせられるような配置が必要になってきます。

あとは、転ばぬ先の杖ではないですが、ある程度、身体状況の良いうちから、今後に備えて住環境をある程度変更しておくことが実は有効だったりします。

先を見据えた住環境整備を行い、いつまでも豊かに生活できるようにしていきましょう!

というわけで、最後まで読んでいただきありがとうございました!

これからも、「介護の三ツ星コンシェルジュ」にて、福祉用具にまつわるコラムを定期的に投稿していきますので、どうぞよろしくお願い致します!!

ではでは

掲載PR一覧

  • 老人ホーム入居相談窓口
  • 株式会社ベイシス
  • 株式会社プレジオ