☆☆☆35 浴室寒暖差によるヒートショックにご注意を!
こんにちは!
「福祉用具屋さんのブログ」を書いている「福祉用具屋さん」と申します。
今回は、いつもの福祉用具のお話はお休みして
「浴室の寒暖差によるヒートショックに注意!」
というテーマでお話していきます!
■浴室の寒暖差によるヒートショックに注意!
ヒートショックって聞いたことありますか?
たとえば、私が実家(古い日本家屋)に帰省しお風呂に入ろうとした際のこと・・・
脱衣所で服を脱ぐ時には・・・「室温めっちゃ低い!」
そして湯船に浸かると・・・「めっちゃ温かい・・・」
体も温まったところでお風呂から上がって脱衣所に・・・「超寒い!!」
このように、『脱衣所(寒い)→浴室(温かい)→脱衣所(寒い)』、といった急激な気温の変化は、特にお年寄りの体には
大きな負担を与えてしまいます。
厳密に言うと・・・
・暖房をつけたリビングから脱衣所に移動
(脱衣所の低い室温から体を守るために血圧が上昇)
⇓
・脱衣所で服を脱ぐ
(体が冷えるためさらに血圧が上昇)
⇓
・温かい湯船につかる
(体が急激に温められ血圧が下降)
⇓
・湯船から上がる
(体が冷えるため血圧が上昇)
・・・といった感じで、ヒートショックとは、このような寒暖差により血圧が乱高下することで体に負担がかかり、脳内出血や心筋梗塞・脳梗塞などを発症させてしまう状況のことを言います。
実際に私が関わったご利用者さんの中でも、ヒートショックと思われる原因によりお風呂で亡くなられたというケースが有り、非常にショックを受けたことを覚えています。
■ヒートショックを予防する方法あれこれ
このように命の危険にも繋がってしまうヒートショックですが、ここからはヒートショックを予防する方法についていくつかお話していきます。
●脱衣所・浴室洗い場を暖かくする
まずは、脱衣所や浴室洗い場を暖かくすることが重要です。たとえば、脱衣所・浴室に暖房器具を取り付けるとか(脱衣所や浴室洗い場専用の暖房器具も今では沢山の種類があります!)
シャワーを使ってお湯をはるという方法も有効です。シャワーでお湯をはる方法は、給湯器からお湯をはるよりも室温が10度くらい温まるという効果もあるらしいです!
●お風呂のお湯の温度を低めに設定する
お風呂のお湯の温度を低めに設定するという方法も有効です。洗い場や脱衣所の室温との温度差が小さくなるので、間接的ではありますが血圧の乱高下を防ぐことができます。(お湯の温度は38度〜40度くらいがいいと言われています)
●肩までどっぷり浸からない
肩までどっぷり浸かりたい、という方はとても多いです。ただ、心臓に負担をかけないお風呂の入り方としては、浸かるのは胸のあたりまでにしたほうがいいと言われています。
●湯船から出るときもゆっくり出る
湯船で温まっている際、血圧は低くなります。そのような低い血圧の状態で、急に湯船から立ち上がると、頭まで血が流れずにめまいや失神を起こす危険性があります。(湯船で失神って危険ですよね)
湯船から立ち上がる際は、体に負担をかけないようゆっくり立ち上がるようにするといいですね。
■お風呂はリラックスできる場であって欲しい
寒い冬を迎えて「お風呂でリラックスして温まりたい!」というこの季節ですが、お風呂では、今回お話したヒートショックや、濡れた洗い場や段差で足を滑らせて転倒・・・などの危険も伴います。浴室内の寒暖差について十分注意し、シャワーいす・滑り止めマット、浴室内の住宅改修など安心して入浴するための住環境整備も必要に応じて導入するなどして、快適な入浴で心も体もポカポカになっていただきたいと思います!
というわけで、最後まで読んでいただきありがとうございました!
これからも、福祉用具にまつわるコラムを定期的に投稿していきますので、どうぞよろしくお願い致します!!
ではでは
私のブログです(もしよかったら見てみて下さい!)