福祉用具について

☆☆☆27 車いすには必ずクッションを併用しましょう

こんにちは!
「福祉用具屋さんのブログ」を書いている「福祉用具屋さん」と申します。

今回は
「車いすを使うならクッションは必ず併用しましょう!」
というテーマでお話していきます!

■車いすを使うならクッションは必ず併用しましょう!

車いすを使う際に、ペラペラのシートにそのまま座っていませんか?

そんな方には声を大にして言いたい!
「車いすを使うならクッションは必ず併用しましょう!」

車いすにクッションを併用して欲しい理由はズバリ!下記3つです。
①ご利用者が車いすで快適に過ごしてもらうため!
②床ずれを防ぐため!
③姿勢の崩れによる二次障害の防止!

■車いすにクッションを併用してほしい理由①

ご利用者が車いすで快適に過ごしてもらうため!
車いすの座面って折りたたみができるように薄い布地のシートでできています。そんな薄いペラペラのシートに体の動きが悪くなったご利用者をずっと座らせるって、かなり過酷な状況だと思っています。例えば、車のシートや映画館のいすが車いすに使われているようなペラペラのシートだったら・・・?とても長時間座っていられないと思います。せっかく車いすを使ってもらうのであれば、少しでも快適に過ごしてもらいたい!という意味で車いすにクッションの併用は必要なのです。

■車いすにクッションを併用してほしい理由②

床ずれを防ぐため!
クッションには座り心地の改善だけではなく、お尻の床ずれを防ぐという意味合いもあります。特に背中が曲がっているお年寄りが車いすに座る場合、車いすに深く座ることが出来ず、床ずれの出来やすい仙骨部(お尻の割れ目のところ)に常に圧がかかり続けてしまい、床ずれ発生のリスクが高まります。床ずれリスクのあるお年寄りが車いすを使う場合、クッションの併用は必須なのです!

■車いすにクッションを併用してほしい理由③

姿勢の崩れによる二次障害の防止!
車いすクッションは正しい姿勢を保持していく意味でも重要です。
正確に言うとクッションだけでなく、体格・姿勢に合った調整ができる車いすとの併用することで効果があるのですが、なんせクッションすら敷いていない状況では正しい姿勢を保つことはむずかしいです。
不快な座り心地の場合、体の不自由なお年寄りは、お尻を前にずらして座り心地を改善させます。ここで問題なのが体の不自由なお年寄りは、お尻を前にずらしたあとに座面の奥に座り直すことができないことです。なので、不快になる度にお尻を前にずらし続けるしか不快から逃れることが出来ず、お尻がどんどん前にずれていく「ずっこけ座り」の姿勢になってしまいます。そんな姿勢が続くと体がその姿勢で固まってきてしまい、ひどい円背姿勢や側弯姿勢など、二次障害にもつながってしまうのです。良かれと思って導入した車いすが、ご利用者にとって障害を引き起こす元になるリスクもあるのです!

■車いすクッションの種類

車いすクッションの種類についても簡単にご説明しますと…

・エアータイプ
クッションを空気で膨らまして使用するタイプです。圧分散効果は非常に高いですが、ふわふわしていて座っていて不安定感を感じてしまうこともあったりします。

・ジェルタイプ
ジェルタイプは、柔らかいジェルで出来たタイプです。
こちらも圧分散効果は高く、衝撃を吸収する力も優れています。

・ウレタンタイプ
ウレタンフォーム中心のクッションです。
エアーやジェルに比べると圧分散効果は低いですが、座位姿勢を保つための安定感は高いです。安定している上に適度な柔らかさもあるため、座り心地も良いです。

特に現在では、ウレタンベースでジェルを組み合わせたタイプが主流になっており、安定感と圧分散効果を兼ね備えた機種がたくさんでています!


ということで、車いすにはクッション併用してほしい理由と、クッションの種類についても簡単に説明させていただきました。
なによりせっかく車いすを使ってもらうのであれば、快適に過ごしてもらいたい!逆に良かれと思って使っていた車いすで新たな障害を生んでしまうことだけは避けて欲しい!と強く思っている次第です。
そして快適な車いすの導入については、お近くの福祉用具専門相談員に聞いてみてください。きっと力になってくれると思います!


というわけで、最後まで読んでいただきありがとうございました!
これからも、福祉用具にまつわるコラムを定期的に投稿していきますので、どうぞよろしくお願い致します!!

ではでは


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