「100年に1度」?と思っていたら大間違い!!

私が現在新規立地コンサルティングを行っているA社の老人ホーム。
行政の水害ハザードマップを見ると近隣の川が氾濫した時に0.3m~3m浸水する可能性が。

施主さまにとっても事業者さまにとっても、勿論入居者さまにとっても重要な課題です。

水害だけでなく、新型コロナウィルス感染症の流行、大地震、これまで「100年に1度」と思われてきた大きな災害が全国各地で相次いでいます。

こうした緊急事態に遭遇した際、事業の継続をどう図るか?
平時から対策を立てる必要性が増しています。

今回は、「豪雨災害」に備え、事業者が取り組むべき対策をまとめてみました。

自治体のハザードマップを見て備えるべきところは備えておきましょう

地震や感染症はいつやってくるかわかりませんが、集中豪雨による水害は、最近では日常茶飯事になっています。
自治体のハザードマップを見て備えるべきところは備えましょう。

介護施設でまず心配すべき点は食事と医療。
医療の中でも特に「透析患者」にご入居頂いている場合は、すぐの対策が必要です。

施設の厨房は大抵が1Fに設置されているはず。
「食事」に関しては厨房の浸水リスクに備え、食事が出せなくなった場合に備えて給食の配給ルートを確保していくことが大切です。
普段から使える食事宅配サービス会社を探しておき、いざという時に利用できるようにしておきましょう。
水や非常食を数日分備蓄しておく必要もありますね。

透析患者に関しても、通常利用している病院・クリニックが使えなくなった場合に備え、転送できる病院・クリニックの情報を掴んでおく必要があります。

また、停電に備えて、EVを数回稼動させることが出来る発電機を本社等において置き、水害に備えて、事前に必要な施設に配置することも一考されては如何でしょうか。

新しく施設を設ける場合、1Fに居室や食堂を設置する場合は、いざという時に1Fの方が2F以上に避難出来るよう、広めの空間を用意しておくことも考える必要があります。

ハザードマップを見て自社施設が”危ない”と感じた場合、保険契約の見直しも必要です。
被災対応による費用は結構かかるもの。水害被害に遭った水海道さくら病院の場合、被害総額が8億円、そのうち保険でカバーできたものが3億円だったようです。

地域とのつながりを大切に!!

水害等に遭遇した場合に最も助けになるのは「地域」の力です。

普段から地域のボランティア団体等と友好な関係を結んで置くことも大切。
業界関係の横のつながりも大切です。
近隣の介護事業所、医療機関等と関係を密にしておけば、いざという時に横の繋がりで応援にきてくれます。
もちろん他社さんの施設が災害に遭った場合に、自分たちの職員を応援に回すことも大切です。

特に介護施設では、近隣病院との「顔の見える関係づくり」は重要。
災害にあった場合に、体調不良を起こしたご入居者さまをすぐに入院受入れしていただけるよう関係づくりをしておきましょう。

BCPは策定していますか?

最近医療業界で注目されているのがBCP(BUSINESS CONTINUITY PLAN=事業継続計画)の策定。
被災しても最低限のサービスが提供できるよう、組織体制の在り方や事前対策、災害発生時の対応方法を規定した計画です。

東日本大震災の折に国も普及を促進。策定を災害拠点病院の努力目標としています。

介護施設に対しても都道府県がBCPの策定支援事業に力を入れているよう。
ただ、BCPの策定は、現状、社会福祉施設等では25%弱。4社に1社しか策定されていません。

平時から、
・災害に対する自施設の現状や課題を把握する
・職員の防災意識を向上させる
・行政等のマニュアルを活用する
・日常業務の中で災害対策を構築する
・コストをかけない工夫を行う
・地域との関係を強める
等の災害に備える取り組みが重要ですね。
 

この記事を書いたコラムニスト

荒牧誠也 (アラマキセイヤ)

コラムサイト介護の三ツ星コンシェルジュ編集長

株式会社ベイシス 取締役シニア事業部長
1964年 大阪府大阪市生まれ
1988年 関西電力㈱入社。介護事業子会社 ㈱かんでんジョイライフや医療関係子会社 ㈱かんでん在宅医療サービスの設立や運営に従事。関西電力グループのメデイカル・ヘルスケア事業の企画業務や㈱京阪ライフサポートのM&Aに従事後退職。
2017年 関西電力㈱を退社。㈱ベイシスの取締役シニア事業部長に就任。

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