ご存知ですか?介護の補助金~介護施設等の大規模修繕の際にあわせて行う介護ロボット・ICTの導入支援~

老朽化の介護施設の有効利用に併せ介護従業者の負担軽減も実施。まさに一石二鳥の補助事業!!!

厚生労働省は各自治体に対し「介護離職ゼロ」の実現に向けた受け皿整備のための介護施設を確保するため、令和2年度より地域医療介護総合確保基金を使い様々な整備事業を立上げ通知しています。

今回ご紹介するのは「介護サービスの質の向上」のために導入・拡充される補助事業、「介護施設等の大規模修繕の際にあわせて行う介護ロボット・ICTの導入支援」事業です。

概ね10年以上経過した施設の一部改修や付帯設備の改造時に、介護ロボットやICTを導入する際に補助を行う事業です。
「大規模修繕」の具体的な例として、厚労省は
・天井の内装改修や電気設備改造と見守りセンサーおよびWi - Fi環境整備
・給排水設備の改造工事とロボット技術を用いた設置位置を調節可能なトイレ整備
・浴室の改修工事とロボット技術を用いた浴槽の出入り動作の施設機器整備
などを挙げています。

これまでは、介護施設の開設時、増床時、改築時(再開設時)に併せて補助事業を行っていましたが、今回は、大規模修繕時に対象を拡げました。
老朽化が目立つ、特養、老健等の有効活用による「介護離職防止」の受け皿施設拡大が狙いですが、その時に併せて介護従業者の負担を軽くするよう工夫されている補助事業ですね。

また、補助事業の対象は概ね10年以上経過した、特養、老健、認知症GH、介護付き有料老人ホーム。
認知症GHや介護付き有料老人ホームが対象というのも良いですね。

介護ロボット導入支援事業における対象機器や導入計画等

機器の対象範囲は以下のⅰからⅲの全ての要件を満たす介護ロボットであることが要件です。
ⅰ 目的要件
・日常生活支援における、①移乗介護、②移動支援、③排泄支援、④見守り・コミュニケ ーション、⑤入浴支援、⑥介護業務支援のいずれかの場面において使用され、介護従事者 の負担軽減効果のある介護ロボットであること

ⅱ 技術的要件⇒ 次のいずれかの要件を満たす介護ロボットであること。
・ロボット技術(※)を活用して、従来の機器ではできなかった優位性を発揮する介護ロ ボット
※①センサー等により外界や自己の状況を認識し、②これによって得られた情報を解析 し、③その結果に応じた動作を行う介護ロボット
・経済産業省が行う「ロボット介護機器開発・導入促進事業」(平成30年度からは「ロ ボット介護機器開発・標準化事業」)において採択された介護ロボット

ⅲ 市場的要件⇒販売価格が公表されており、一般に購入できる状態にあること。

介護ロボットを導入する事業者は、介護従事者負担軽減のための介護ロボット導入計画 を作成する必要があります。

当該計画については、導入後3年間の①達成すべき目標、②導入すべき機器、③期待される効果等を記載することとされ、実際の活用モデルを示すことで他の介護施設等の参考となるべき内容とする必要があります。

 導入によって得られた効果に関するデータを客観的な評価指標に基づいて示す導入効果の報告も必要とのこと。
例)介護時間の短縮、直接・間接負担の軽減効果、介護従事者(利用者)の満足度、 日々の活用状況が確認できる日誌等を用いるなど他の介護施設等の参考となるべき内容等。

ICT導入支援事業における機器の要件等は?

ICT導入支援事業における機器の要件は次の通りです。

(1)記録業務、情報共有業務(事業所内外の情報連携含む。)、請求業務を一気通貫で可能とな っている介護ソフトであること(転記等の業務が発生しないこと)。
また、既に導入済みである介護ソフトに新たに業務機能を追加すること等により一気通貫となる(転記等の業務が発生しなくなる)場合も対象。

(2)居宅介護支援事業所、訪問介護事業所等(居宅介護支援事業所の介護支援専門員が作成する 居宅サービス計画に基づきサービス提供をするものに限る。)の場合には、「居宅介護支援 事業所と訪問介護などのサービス提供事業所間における情報連携の標準仕様」に準じたものであること。

(3)既に介護ソフトによって一気通貫となっている場合は、新たにタブレット端末等を導入する ことのみも対象となります。
ただし、タブレット端末等を導入する際にあっては、必ず介護ソフトをインストールのうえ、業務にのみ使用すること(補助目的以外の使用の防止及び私物と区別するため、業務用 であることを明確に判別するための表示(シール等による貼付)を行うなど事業所において 工夫すること)。
また、個人情報保護の観点から、十分なセキュリティ対策を講じること。

(4)導入する介護ソフトについて、日中のサポート体制を常設していることが確認できる製品で あること(有償・無償を問わない)。
また、研究開発品ではなく、企業が保証する商用の製 品であること。

(5)タブレット端末等による音声入力機能の活用を推奨すること。 また、令和 2 年度より「CHASE」(ケアの内容や利用者の変化などに関する情報を収集・蓄積 するために新たに構築するデータベース、詳細は「第 6 回科学的裏付けに基づく介護に係る 検討会」の参考資料4(https://www.mhlw.go.jp/content/12301000/000485926.pdf>参 照。)の運用を開始する予定であることから、介護ソフトについては、CHASE 運用開始時に CHASE を踏まえた対応を可能とすることを推奨すること(本事業においてタブレット等のみ を導入する場合も同様)。

(6)導入した介護事業所においては、別途通知する内容に基づき、管理者等が導入効果等を記入 の上、報告することといった要件が課されています。

最大補助額は1定員当たり42万円。100床の介護付き有料老人ホームでしたら4,200万円の補助事業となります。
10年以上経過している施設に関しては検討してみたいですね。

各自治体によって取り扱いが変わりますので、まずは市町村にお問い合わせ下さい。

この記事を書いたコラムニスト

荒牧誠也 (アラマキセイヤ)

コラムサイト介護の三ツ星コンシェルジュ編集長

株式会社ベイシス 取締役シニア事業部長
1964年 大阪府大阪市生まれ
1988年 関西電力㈱入社。介護事業子会社 ㈱かんでんジョイライフや医療関係子会社 ㈱かんでん在宅医療サービスの設立や運営に従事。関西電力グループのメデイカル・ヘルスケア事業の企画業務や㈱京阪ライフサポートのM&Aに従事後退職。
2017年 関西電力㈱を退社。㈱ベイシスの取締役シニア事業部長に就任。

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