他責性の強い職員への接し方と指導のポイント
他責性の強い職員は、ミスや問題が起きた際に自分の責任を認めず、他人や環境のせいにする傾向が強く、職場の人間関係やチームワークに悪影響を及ぼします。
介護現場では、こうした態度が利用者や家族、他の職員からの信頼低下や苦情につながるため、適切な対応が求められます。
1. 直接的な注意や指導は慎重に
他責性の強い人は、注意や指導を「攻撃」と受け取って反発しやすい傾向があります。
感情的に否定せず、まずは本人の話を受け止める姿勢が大切です。
「なぜできないの?」ではなく、「どうしたらうまくいくと思う?」と本人に考えさせる質問を投げかけることで、自分ごととして捉えさせる工夫が有効です。
2. 良い見本を示す
直接的な注意よりも、先輩として模範的な行動を見せることで、職場の雰囲気や価値観を伝える方法も有効です。
他の職員も同じような対応を取っていないか、チーム全体の姿勢も見直しましょう。
3. 中立的な立場を守る
問題職員の言動に巻き込まれず、中立の立場を保つことが重要です。
悪口や責任転嫁に同調せず、「そうなんですね」「大変でしたね」と受け止めるだけに留めましょう。
派閥や対立構造に巻き込まれないよう、職場内でのバランスを意識してください。
4. 味方の立場からお願いする
行動を変えてもらいたい場合は、「あなたは頑張っているよね、だから○○で私を助けてくれませんか?」と味方の立場から協力を求めるスタンスが効果的です。
「敵か味方か」で物事を捉えがちな人には、敵対的な態度を取らず、あくまで協力関係を築く姿勢が大切です。
5. 上司や管理者への相談
状況が改善しない場合や、利用者・家族への影響が大きい場合は、上司や管理者に相談し、組織的な対応を依頼しましょう。
職場の問題として捉え、個人だけで抱え込まないことが大切です。
6. 自分のメンタルケアも忘れずに
問題職員との関わりでストレスが蓄積しやすいので、信頼できる同僚に相談したり、気持ちを整理する時間を持つことも大切です。
「困った介護職との人間関係で悩まないための対処法は、基本的に戦わないこと。
彼らの考え方は『敵か味方か』なので、敵に分類されると何を言っても反発され、逆に激しい攻撃を受けてしまいます」
まとめ
・感情的に否定せず、まずは受け止める
・良い見本を示し、チーム全体の姿勢も見直す
・中立の立場を守り、巻き込まれない
・味方の立場から協力を依頼する
・改善しなければ上司や管理者に相談
・自分の心身も大切にする
このような対応を意識しながら、職場全体でより良い環境づくりを目指しましょう。
介護の三ツ星コンシェルジュ