福祉用具について

☆☆☆12 半身まひの方の福祉用具の使い方

こんにちは!
「福祉用具屋さんのブログ」を書いている「福祉用具屋さん」と申します

今回は
主な疾病別に必要な福祉用具編として
「半身まひの方の福祉用具の使い方」
というテーマでお話していきます!

■半身まひについて

半身まひは脳血管障害(脳梗塞・脳出血)などにより脳の一部が損傷し体の左右どちらかに麻痺がみられる症状のことです
体の片側が動かなくなるためいろいろな動作に支障が出てきます

ちなみに
体が動く方は「健側(けんそく)」動かない側は「患側(かんそく)・まひ側(まひそく)」と言ったりします

■半身まひの方の杖歩行

半身まひの方の杖歩行ですが健側に杖を持って
①杖 ②患側の足 ③健側の足
の順番で進むようにします

ちなみに患側の足を前に出す際には
健常者の方のようにまっすぐ足を出すことは困難なので
健側の体をひねって患側の足を押し出すような
(患側の足が小さく外側に半円を描くような)動きになります

健側は杖
患側の足は外側に半円を描くように前に出る
ということで
歩く両側も広めのスペースが必要となります

ちなみに
半身まひの方の階段の歩行にも順序があります

まず健側で階段手すりをつかんだり
杖をついたりしながら…
<階段を上がる際>
足を上げるのは ①健側 ②患側の順番
<階段を降りる際>
足を下すのは ①患側 ②健側の順序
という流れになります

■半身まひの方のベッドの使い方

<ベッドの配置>
基本的にベッドの配置は
ご本人が寝た状態で健側が出入りする側になるようにベッドを配置します

<ベッドに寝るとき>
ベッドに腰掛けて頭側に設置した介助バーなどの手すりを
握りながら上体を寝かせていきます

<ベッドから起きるとき>
背上げ機能の助けも借りつつ
頭側につけた手すりを健側の腕で握って起き上がります

足をベッドから降ろす際は
患側の足の下に健側の足をくぐらせて
健側の足で患側の足を手繰り寄せるようにして足を降ろします

■半身まひの方の入浴(浴槽のまたぎ動作)

浴槽のまたぎ動作については立って行うのは
正直非常に危険だと思っています

なのでバスボード(座ったまま浴槽に出入りできる福祉用具)を導入しましょう

そのうえで
<入るとき> バスボードに腰掛ける
→座ったまま健側の足から浴槽へ
→次に患側の足を浴槽へ

<出るとき> バスボードに腰掛ける
→座ったまま患側の足を洗い場へ
→次に健側の足を洗い場へ
という動作を行います

■半身まひの方の車いすの使い方

半身まひの方の車いすの操作は
健側の手足を使った「片手片足漕ぎ」となりなかなか大変だったりします

「片手でハンドリムを回して」「片足で床を蹴って」
この2つの操作で前進したり横に曲がったりするのですが
姿勢保持の調整がされていない車いすだと
足で床を蹴って進めば進むほど蹴る側のお尻半分が前にずれてきます


姿勢が崩れてくると満足に片手片足漕ぎもできなくなってしまうので
車いすは姿勢保持ができるよう
片手方足漕ぎに見合ったクッションの使用や背もたれシートの張り調整
各部分の設定ができるタイプを使いましょう

■疾病に合わせた福祉用具の使い方を理解しましょう

日頃から福祉用具の仕事をしてきて思うのが
いろんな疾病の方に対する福祉用具の使い方の知識って
しばらく経つと忘れてしまい理解がおぼろげだったりすることです

特に私はもの覚えが悪く基本知識は右から左に抜けまくるので
日々いろいろな学んだことを都度復習・確認の毎日…

介護に携わる方も
「あれ?この場合どうやって介助するんだっけ?」
なんてこともあるのではないでしょうか?

実際に知ったつもりで間違った教え方をしてしまっているケースも
あったりするので日々正しい知識を予習復習でしっかりマスターし
ご利用者に正しい知識での介護を実践し
結果的にご利用者の生活向上につなげられればと思っています^^


というわけで
最後まで読んでいただきありがとうございました!

これからも福祉用具にまつわるコラムを定期的に投稿していきますので
どうぞよろしくお願い致します!!
ではでは


私のブログです(もしよかったら見てみて下さい!)

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