高齢者の病気・疾患

脳がん手術件数ランキング

このコラムのランキングは各病院の主な手術の件数をとったものですが、目安として数種類の手術の合計の多い病院順にならべています。
空白になっている欄は、その術式の手術をしていないということではなく、数が少なかったということを意味しています。

在院日数は、その手術の患者さんが平均して何日で退院したかということを示す指標です。
一般に在院日数が短かい程早く退院できる、その病院の手術・治療の手際が良かったというようにも考えられます。

ただし、がんの手術は進行度であるステージ、年齢、併存疾患の有無等があります。
軽度ながんを多く扱うほど、在院日数は短くなるからです。

また、外科手術は一般的に在院日数が長いため、この手術を行っている病院は、行っていない病院と比べると在院日数が長くなります。
したがって、在院日数の単純比較はできませんので、在院日数のデータは一つの目安として参考にされることをお勧めします。

今回は、手術件数合計数ならびに在院日数のみを比較しましたが、これらの指標ですべてを推し量られるわけではありません。
病院の業績・アクティブを見る上では、病床あたりの手術件数、医師一人あたりの手術件数も、重要な指標となります。
このようなことを踏まえて、皆さんが病院選びの参考としてこのコラムを活用していただけば幸いです。

脳腫瘍の手術

脳腫瘍は発生率が1年間で10万人あたり10~15人程度といわれている稀な病気です。

大きく分けて、脳内から発生した原発性腫瘍と他の部位のがんが転移してきた転移性腫瘍にわかれますが、原発性腫瘍については、発生部位によって非常に多くの種類が存在します。
腫瘍の性質や場所、患者さんの年齢まで含めると全く同じような症例がほとんどありません。

脳腫瘍の手術は他の臓器の腫瘍の手術と大きく異なります。
他の臓器の場合は腫瘍細胞が残らないように、正常組織を含めて臓器をある程度一塊で摘出するといった方法がとられますが、脳腫瘍の場合は、中枢神経が集まっているところであるため、術後の生活への影響も考えて、機能部位を損傷しないよう腫瘍だけをできるだけ安全になるべく多くとるという方法がとられます。

全体の傾向として、脳腫瘍は稀な疾患で手術には多くの人手と機器の準備等を必要とするために上位は大学病院が占めていますが、他の分野で常連であった公立・公的病院にかわって、脳神経外科分野に強みをもつ民間病院や脳の専門病院がランキング入りしていることが特徴的です。

滋賀県は滋賀医科大学付属病院がトップ!!

滋賀県では、滋賀医科大学付属病院がトップです。
二位に民間の湖東記念病院が入っているのが注目されます。

京都府は京都大学付属病院がダントツトップ‼民間病院のシミズ病院、岡本記念病院が初のランキング入り

京都府では、京都大学付属病院がダントツのトップです。
民間病院として、シミズ病院、岡本記念病院が初めてランキング入りしています。

大阪府は大阪市立病院がトップに!!脳の専門病院、畷生会脳神経外科病院がランキング入り

大阪府では、トップは大阪市立病院、上位は大学病院が占めていますが、民間病院では、脳神経外科に強みをもつ富永病院が5位に、北野病院が9位に入っています。

また、脳の専門病院である畷生会脳神経外科病院がランキング入りしていることが注目されます。

兵庫県は神戸大学付属病院がトップ!!

兵庫県では、神戸大学付属病院がトップです。
脳腫瘍は成人だけでなく小児期にも発生するため(全体の5%程度)、二位は兵庫県立こども病院となっています。
三位には専門病院である大西脳神経外科病院がランキング入りしていることが注目されます。

奈良県は奈良県立医科大学付属病院がダントツトップ!!

奈良県は、奈良県立医科大学付属病院がダントツのトップです。
2位以下は、天理よろづ相談所病院以外は公立・公的病院が占めています。

和歌山県は和歌山県立医科大学附属病院、南川山医療センターが一定数以上の手術を実施

和歌山県では、脳腫瘍の手術を一定数以上行っているのは、和歌山県立医科大学附属病院と南川山医療センターという結果になりました。
他の分野ではいつもランキング入りしている和歌山赤十字病院は今回は入っていません。

(注1)
手術件数データは厚生労働省の「2019年度DPC導入の影響評価に係る調査」ならびに株式会社ケアレビューが運営している「病院情報局」のサイトから引用しています。

(注2)
各府県とも原則上位5までとしましたが、京都、大阪、兵庫は病院数が多いため、京都については上位7位、大阪・兵庫については上位10件まで選びました。

掲載PR一覧

  • 老人ホーム入居相談窓口