神社参拝の基本
- 掲載日 : 2019年6月8日
- カテゴリ : その他 > 介護以外について
- タグ : 神事
- ライター : 田中健(田中神社正禰宜)
まずは「神社」についてのご説明
「神道(カミ)」の語源は、
・「火」と「水」で「カミ」とする自然崇拝説
・「上」大和言葉で「カミ」とし、人よりも上のものであるという説(人の能力をはるかに超えるもの)
と2つが良く言われています。
「鳥居」とは、
神様が降臨する神域と俗世界とを区別する目印(結界)であり、その語源は、
・神域に通り入るから「とりい」と言う説があります。
神社への参拝は鳥居をくぐる時から始まります。
その他、神社を参る時によく使われる言葉の語源を説明しておきますと、
「穢れ」
・気枯れ。気(霊・魂)などの生命力が枯れる
「禊ぎ」
・川や海で身を清める
「祓い」
・水や火や祓いの道具で祓う「祝詞」
なんかがあります。
神社参拝の基本
基本は、身に着けている帽子やコート、マフラー等を脱ぎ神様への敬いの心を込めて神殿に向かいます。
一の鳥居の前で
・鳥居を潜る前に、揖60度(身を清める行為)
参道にて(往路)
・参道の中央は正中と云い、神様の通り道です。中央を避けて端を歩いて下さい(左側)。
手水舎にて
・手水舎の前で揖60度をする。
・水盤に添えられた柄杓の柄を右手で持ち、水を柄杓に一杯に汲み、左手に水を注ぎ流します。
・清めた左手に柄杓を持ち替え、右手に水を注ぎます。
・再び柄杓を清めた右手に持ち替え、左手の手のひらに窪みを作り水を注ぎ、その水を口に含み口を濯ぎ清めます。
・柄杓をを真っすぐに立てて残した水で柄杓の柄を清め、柄杓を水盤の元の位置に戻し、揖60度を行います。
この際、水の汲みたしはしないでくださいね。全てを一杯で行ってください。
二の鳥居の前で
・鳥居を潜る前に、揖(「ゆう」)60度。(身を清める行為)
本殿・拝殿前での「鈴祓え」について
・ほとんどの神社には、本・拝殿の正面上部に鈴がつるされて、布で編んだ長い紅白の綱(鈴緒)が垂れ下がっています。
・一つの鈴に一つの鈴緒が付いているもの
・複数の鈴にひとつの鈴緒が付いているもの
・複数の鈴にそれぞれの鈴緒がついているもの
があります。
いずれにせよ、本殿・拝殿正面に進み、揖60度をし、鈴緒を両手でしっかり持ち、頭上で3回力強く鳴らします。
これが「鈴祓えの神事」です。これを行う意味は、
・鈴音で参拝に来た事を神様に伝えるため。
・鈴は祓えの神具です。罪・穢れを祓い清めるため。
に行います。
「お賽銭」について
・お賽銭は神社への寄付ではありません。お賽銭も祓えの儀式です。
・日々、罪・穢れを犯している我々は、祓えをして身を清めれば、その罪や穢れは許されます。
・穢れたものは、神社に様々な品物を「祓具」(はらえもの)として差し出します。
拝礼の順序について
・揖60度にて、お賽銭
・二拝90度
(一拝は、天の神様、次の一拝は、大地の神様に)
・二拍手
(一拍手は、慶びの拍手、次の拍手は感謝の拍手。まず始めに両手を合わせる。次に右手を左手の第一関節の位置まで下げる。左手が陽(霊・魂)を優先させる意味。または神様に一歩控えるという意味。)
・一拝90度
(当地の神社の神様に)
・一揖60度
参道にて(帰路)
・参道の中央は正中と云い、神様の通り道です。中央を避けて端を歩いて下さい(右側)。
二の鳥居の前で
・鳥居を潜って、本殿・拝殿に向かって揖60度(身を清める行為)。
一の鳥居の前で
・鳥居を潜って、本殿・拝殿に向かって揖60度(身を清める行為)。
・神様は、鳥居を潜りしおりから見そなわす。
・神様はおわすが如く齋まつれ。
年に何度も、御参りする神社ですが、神社参拝の基本を知ることで、一層、御参りする楽しみが増えますよね。
お友達にも教えてあげて下さい。