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どの演奏会に行く?

初心者におすすめの演奏会って?

 前回は演奏会が行われる日程・会場の調べ方について書いてみました。
 意外とたくさんの演奏会が開かれていることに気付かれたことと思いますが、その中でどの演奏会を選ぶべきか悩まれる方も多いと思います。今回はそのあたりの問題について少し考えてみたいと思います。

 よく 「初心者向けの演奏会はどれですか?」 という質問を受けることがあります。これは人によっていろいろなおすすめがあるむずかしい質問です。
 
 一般には、1曲5~10分程度の短い曲をたくさん並べた演奏会 をすすめられることが多いのではないでしょうか。タイトル付きの曲が多くイメージを膨らませやすいこと、コンパクトにまとめられたシンプルな構成でとっつきやすいことなどが理由として挙げられると思います。途中にトークをまじえるスタイルであることも多く、演奏以外の楽しみもあります。
 
 そのほか、「運命」「新世界」 といった音楽の授業で紹介されるような名曲 を挙げる方もおられます。まずは定番から、という感じでしょうか。そもそもクラシック音楽、というのは何百年も前に生まれた作品の中のほんの一握りが時代を経て今に伝えられたもの(歌謡曲、ポップスなどでも30年後、50年後まで歌い継がれる作品は僅かですよね)。その選ばれし作品の中でさらに“名曲”といわれる曲はエリート中のエリート。たしかに一聴の価値あり、です。

定期演奏会とは?

 上記ふたつはよく“初心者におすすめ!”といわれる演奏会ですが、筆者のおすすめは「定期演奏会」と呼ばれる演奏会です。
 プロのオーケストラの活動は大きく分けて、コンサートホールや企業などに演奏を依頼されて行う“依頼演奏”と、オーケストラが独自に企画をする“自主公演”のふたつに分かれており、「定期演奏会」は自主公演の柱となる大切な活動です。練習日数も通常より多く組まれており、準備万端。演奏機会の少ない大曲や奏者にとっても初めて演奏する現代作品などに挑むことも多く、独特の緊張感が漂います。また客席も、聴いたことがない曲、めったに演奏されない曲と出会う喜び、期待感に満ち、なかなかの熱気。初心者には難しそう、と敬遠されがちな定期演奏会ですが、ライブ特有の熱さを、楽しんでいただけることと思います。
 初めて味わう食べ物でもおいしい!と感じることがあるように、音楽も自由に気軽にトライしてみてはいかがでしょうか。

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