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火星大接近!今夏は天体ショーが目白押し!!

<7月31日(火)は火星が地球に「大接近」します!>

 今回の「大接近」は15年ぶり。火星は、地球から遠く離れているときと比べ、何と約7倍もの大きさになり、「スーパーマーズ」となります(とは言っても、満月の「スーパームーン」のように肉眼で大きさの違いが判るわけではないですが・・)
 図でご覧いただくとわかるとおり、地球と火星の「接近」は、2年2カ月ごとに繰り返されています。前回の「接近」は2016年5月、前々回は2014年4月なので、実はそれほど珍しいことではありません。
 しかし、太陽をほぼ円軌道で公転する地球と違い、火星の公転軌道は楕円形となっているため、両方の星が「接近」したとしても、火星が太陽に近い場所で「接近」するか、遠い場所で「接近」するかで、同じ「接近」でも距離が大きく違ってきます。
 例えば、火星が太陽に近い軌道にいる今回の「大接近」では、地球との距離は5,759万kmですが、火星が太陽から遠い軌道にいた2012年の「小接近」では、1億km以上となり、2倍近くも違います。

31日「大接近」の見どころ

 31日、火星は19時過ぎに東の空から昇ってきます。-2.8等と夜空で一番明るい星なので、すぐわかると思います。おススメの観測時刻は、月が昇ってくる直前の21時頃。この時、南東に火星が、南には土星(0.1等)、南西には木星(-2.2等)が輝いており、惑星を一気に観察することが出来ます。ちなみに、金星も日没(19時頃)直後、西の空にとても明るく輝いていますので、1日で4つの惑星が一挙に観測できますよ。
 また、この時期は、夏の大三角(こと座:ベガ、わし座:アルタイル、はくちょう座:デネブ)やさそり座のアンタレスなどの1等星も良く見えるのですが、惑星達があまりにも明るすぎるので、ちょっと印象が薄くなりますね。火星とアンタレスは、どちらも「赤い星」として有名なので、「赤さ比べ」をするのも面白いと思います。
 さて、望遠鏡で火星を観察すると、地球と同じように北極と南極があるのがわかります。極には「極冠」と呼ばれる白い部分があるのですが、これは氷ではなく二酸化炭素が凍ったもので、気温が高くなると二酸化炭素が昇華するので、季節によって極冠が大きくなったり小さくなったりします。

今年2回目の皆既月食!

 7月28日(土)未明、今年2回目の皆既月食が起こります。1月31日に見ることが出来なかった人にはリベンジのチャンスです!
 ただ、月食の始まりが3時24分(27日27時24分)、皆既の始まりが4時30分であり、皆既月食の状態のまま西の空に沈んでしまいますので、残念ながら観測にはあまり適していません。ちなみに次回の皆既月食は2021年5月26日と少し先になります。
 

「はやぶさ2」も活躍中!

 6月27日、小惑星探査機「はやぶさ2」が、遂に小惑星「リュウグウ」上空へ到着しました。この「到着」を「着陸」と勘違いをしている人が多いのですが、「到着」とは「リュウグウ」の上空20kmの地点に留まっている状態(相対速度ゼロ)を指します。
 「リュウグウ」は、そろばんの珠のような形をしており、かなりゴツゴツした感じです(写真:JAXA、東大など)。
 今後は、徐々に高度を下げながら着陸地点を決定し、今年秋から来年の春にかけて着陸(3回予定)、岩石などを採取して2020年12月に地球に帰還するので、これからますます話題になってくると思います。今年11月には大阪市立科学館のプラネタリウムで「がんばれ!はやぶさ2」を投影しますので、是非ご覧ください!(現在鋭意制作中です。。)
 

8月は・・・

 8月中旬、3大流星群のひとつ、ペルセウス座流星群が見頃となります!最大の見頃は12日深夜から13日未明にかけて。12日は新月なので、条件は最高です!
 

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この記事を書いたコラムニスト

冨田和俊 (トミタカズトシ)

大阪市立科学館 副館長、専門:マーケティングコミュニケーション

関西電力入社後、広報及び営業部門で、報道・プロモーション・宣伝・マーケティング・ブランド業務を担当。 2011年6月、ケイ・オプティコムに出向。大阪マラソンなどの各種イベント、報道、企業広報誌、ブランド、TV・ラジオ・SNS業務に従事。 2016年7月 大阪科学振興協会(大阪市立科学館)に出向。現在、大阪市立科学館で戦略的なデジタルマーケティングや各業務を融合させたプロモーションなどを積極的に展開中。「介護の三ツ星コンシェルジュ」コラムニスト、 アドテックなどマーケティングカンファレンスでの登壇多数。 著書(共著)「企業広報講座(全5巻)」(監修:(財)経済広報センター 発行:日本経済新聞社)。

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