飽和市場で勝ち抜くための「有料老人ホーム」ブランディング戦略 ~“選ばれる施設”になるために、経営者が今すぐ取り組むべきこと~
関西、特に大阪エリアの有料老人ホーム市場は、今や明確な「入居者獲得難」の時代に突入しています。
立地や価格だけでは差別化できず、従来型の入居紹介会社やポータルサイトへの依存だけでは、もはや十分な成果が得られません。
これからの時代、選ばれる施設になるためには、「自社の特長」を明確に打ち出し、消費者に直接“伝える力”=ブランディングが不可欠です。
1. なぜ今「ブランディング」が重要なのか
介護業界はここ数年で施設数が急増し、競争環境が激化しています。
利用者や家族は「どこも同じ」に見える施設の中から、より良いサービス・安心できる環境を求めて情報を集めています。
この時、施設側が「自分たちの強み」「他施設との違い」を明確に言語化し、伝えなければ、選ばれる理由が生まれません。
ブランディングは、
・利用者・家族への認知度向上
・施設イメージの明確化
・職員の誇りや定着率向上
・長期的な収益安定化
など、経営の根幹に直結する戦略です。
2. ブランディングの基本ステップ
(1)自社の強み・方向性の明確化
まずは「自分たちの施設は何を大切にしているのか」「どんな入居者に、どんな価値を提供したいのか」を経営者・スタッフ全員で言語化し、共有します。
(2)市場・競合の徹底分析
周辺エリアの競合施設がどんなサービスや特徴で集客しているかを調査し、自社の優位性や差別化ポイントを明確にします。
(3)ブランドコンセプト・メッセージの策定
「我が家のような温かさ」「看取りまで寄り添う安心」「専門職によるリハビリ力」など、施設ごとに本質的な特長を言語化し、ブランドメッセージとして発信します。
(4)情報発信チャネルの最適化
従来の紹介会社やポータルサイトだけでなく、自社WEBサイト、SNS、動画など多様なチャネルでブランドを一貫して発信する体制を整えます。
3. 成功するブランディングの具体策
今や消費者の情報収集はWEBやSNSが主流です。
自社サイトやYouTube、Instagramを活用し
・施設の強みや日常の様子
・職員や入居者のインタビュー
・医療・リハビリ・看取りなど専門性の解説
・イベントやレクリエーションの様子
など、写真や動画で「リアルな魅力」を発信することが重要です。
体験型コンテンツの導入
動画やバーチャルツアー、オンライン見学会など、入居前に施設の雰囲気やサービスを体感できる仕組みを用意しましょう。これにより「安心感」や「納得感」が高まり、ミスマッチや早期退去も減少します。
ブランドストーリーの構築
「どんな想いで施設を運営しているか」「どんな入居者像を大切にしているか」など、経営者・スタッフの想いや歴史をストーリーとして発信することで、共感を呼び、他施設との差別化につながります。
4. 実例:㈱ベイシスのブランディング成功事例
㈱ベイシスでは、自社の賃貸マンションブランド「プレジオ」において、YouTubeやInstagramを活用した動画中心のブランディングを3年間継続。
その結果、「プレジオ」での検索数は月1万件を超え、大手デベロッパーと並ぶブランド認知を獲得し、月1,000件以上の入居応募者を安定的に確保しています。
このノウハウを活かし、現在は有料老人ホーム向けにもブランディングコンサルティングを展開。
・施設の特長や理念を動画で分かりやすく発信
・スタッフや入居者のリアルな声をSNSで継続発信
・WEBサイト・パンフレット・施設サインなどの統一リニューアル
を行い、わずか数か月で入居者・職員の応募数増加、ブランド認知度向上、紹介会社だけからの依存脱却といった成果を上げています。
5. ブランディングがもたらす「入居者確保」以外の効果
(1)職員の定着・採用力向上
ブランドへの共感や誇りが職員の定着率を高め、採用活動にも好影響をもたらします。
(2)家族・地域との信頼関係強化
透明性の高い情報発信は、家族や地域住民からの信頼獲得にもつながります。
(3)サービス品質の向上
ブランドコンセプトを共有することで、スタッフの意識統一やサービス改善が進みます。
6. 経営者へのメッセージ
今後、有料老人ホーム業界で生き残るのは、「立地」や「価格」だけで選ばれる施設ではありません。
自社の「強み」「想い」「サービスの質」を、消費者に直接・継続的に発信できる施設こそが選ばれる時代です。
動画やSNSなど新しい手法を活用したブランディングは、決して大資本だけのものではありません。
㈱ベイシスでは、安価かつ効果的なブランディング活動を、現場に寄り添ってご提案しています。
今こそ、経営者自らが旗を振り、「自社の魅力」を発信していきましょう。
それが、入居者・職員・地域社会から選ばれ続ける施設への第一歩です。
介護の三ツ星コンシェルジュ