【大腸がん結腸】2025年度公表 関西がん手術件数 病院ランキング
このコラムは2021年当時関西電力病院事務局長であった岡本有氏が執筆し、大変好評だったものを、読者の皆様の多数のご要望により、介護の三ツ星コンシェルジュ編集部で令和5年(注1)の手術件数を調べなおし、新たなコラムとして掲載しています。
ですので、コラムの内容自体は当時の岡本有氏の内容を引用し、件数のみ新たなものとしています。
このコラムのランキングは各病院の主な手術の件数をとったものですが、目安として数種類の手術の合計の多い病院順にならべています。
空白になっている欄は、その術式の手術をしていないということではなく、数が少なかったということを意味しています。
在院日数は、その手術の患者さんが平均して何日で退院したかということを示す指標です。
一般に在院日数が短かい程早く退院できる、その病院の手術・治療の手際が良かったというようにも考えられます。
ただし、がんの手術は進行度であるステージ、年齢、併存疾患の有無等があります。
軽度ながんを多く扱うほど、在院日数は短くなるからです。
また、外科手術は一般的に在院日数が長いため、この手術を行っている病院は、行っていない病院と比べると在院日数が長くなります。
したがって、在院日数の単純比較はできませんので、在院日数のデータは一つの目安として参考にされることをお勧めします。
今回は、手術件数合計数ならびに在院日数のみを比較しましたが、これらの指標ですべてを推し量られるわけではありません。病院の業績・アクティブを見る上では、病床あたりの手術件数、医師一人あたりの手術件数も、重要な指標となります。
このようなことを踏まえて、皆さんが病院選びの参考としてこのコラムを活用していただけば幸いです。
結腸がんの手術とは?
がんを臓器別に分類した場合、大腸がんは、患者数、死亡者数ともに常に上位に入っています。
部位別にみると結腸がんと直腸がんに大別されますが、それぞれ手術の術式も異なり、件数も多いため結腸と直腸の2回にわけて取り扱います。
今回は結腸がんです。結腸とは大腸の上部です。
小腸に続いて右下腹部から始まり、おなかの中を時計まわりにぐるりと回って直腸につながる部分までを指します。
イラストの盲腸からS上結腸までが「結腸」で、その下が「直腸」です。
「結腸」は「小腸」(イラストのピンク色部分)からつながっており、「直腸」は肛門につながっています。
結腸がんの手術についても、リンパ節への転移がなく一括でとれる場合など初期・早期の場合は、内視鏡による治療が行われます。
内視鏡での治療が難しい場合は、外科手術を行います。
内視鏡による治療は、体の負担がすくなく回復が早いことが特徴です。
内視鏡的粘膜切除術は、がんの病巣をワイヤーでひっかけて取る方法です。
内視鏡的粘膜下層剥離術は、病変の周りや下を電気メスで切開し、はぎ取る方法です。
外科手術では、がんのある部位から10センチほど離れたところで腸管を切除、縫合し、転移を防ぐためリンパ節郭清を行います。
また、「その他の手術あり」に分類されているもの中には、下部消化管ステント留置術が含まれています。
これは、閉塞性の大腸がん(大腸狭窄)の患者さんに対して、金属ステントを留置するもので、人口肛門の回避など患者QOLの高い治療法です。
※各病院の詳細な手術件数は添付のPDFにてご確認いただけます。
大阪府では2年連続で大阪国際がんセンターがトップに!
1位:地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター
2位:医療法人徳洲会 岸和田徳洲会病院
3位:学校法人近畿大学 近畿大学病院
4位:大阪赤十字病院
5位:独立行政法人労働者健康安全機構 大阪労災病院
6位:大阪市立総合医療センター
7位:地方独立行政法人大阪府立病院機構 大阪急性期・総合医療センター
8位:社会福祉法人恩賜財団大阪府済生会 中津病院
9位:大阪公立大学医学部附属病院
10位:社会医療法人警和会大阪警察病院
大阪府では、直腸がんでもトップの大阪国際がんセンターがトップとなりました。
昨年より手術件数を伸ばした7位の大阪急性期・総合医療センターが、結腸がんと直腸がんにランクインしており大腸がんに対する受け入れが積極的に行われています。
大阪府 令和5年度 大腸がん(結腸)上位手術件数.pdf ( 1 MB )
兵庫県では兵庫医科大学病院がトップに!
1位:兵庫医科大学病院
2位:姫路赤十字病院
3位:独立行政法人労働者健康安全機構 関西労災病院
4位:加古川中央市民病院
5位:社会医療法人 愛仁会 明石医療センター
6位:神戸大学医学部附属病院
7位:兵庫県立はりま姫路総合医療センター
8位:兵庫県立尼崎総合医療センター
9位:公益社団法人甲南会 甲南医療センター
10位:北播磨総合医療センター
兵庫県では、昨年3位の兵庫医科大学病院が手術件数を伸ばしトップとなりました。
また、兵庫県の全体の手術件数は昨年より増加しています。
兵庫県 令和5年度 大腸がん(結腸)上位手術件数.pdf ( 966 KB )
京都府では京都府立医科大学附属病院がトップに!
1位:京都府立医科大学附属病院
2位:京都第二赤十字病院
3位:国立大学法人京都大学医学部附属病院
4位:独立行政法人国立病院機構京都医療センター
5位:京都第一赤十字病院
6位:社会福祉法人京都社会事業財団 京都桂病院
7位:京都市立病院
8位:医療法人徳洲会 宇治徳洲会病院
9位:京都岡本記念病院
10位:京都山城総合医療センター
京都府では、昨年に続き京都府立医科大学附属病院がトップとなりました。
10位にランクインしている民間病院の京都山城総合医療センターでは「早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術」の手術件数がみられ、オールラウンドにがん治療の水準の高いとうかがえます。
京都府 令和5年度 大腸がん(結腸)上位手術件数.pdf ( 980 KB )
滋賀県では社会医療法人 誠光会 淡海医療センターがトップに!
1位:社会医療法人 誠光会 淡海医療センター
2位:大津赤十字病院
3位:社会福祉法人恩賜財団済生会滋賀県病院
4位:近江八幡市立総合医療センター
5位:滋賀県立総合病院
滋賀県では、医療法人 誠光会 淡海医療センターが3年連続でトップとなりました。
淡海医療センターでは在院日数は同じぐらいですが、手術件数が昨年より行っており、より治療が効率的に行われていると推察できます。
滋賀県 令和5年度 大腸がん(結腸)上位手術件数.pdf ( 592 KB )
奈良県では公益社団法人 天理よろづ相談所病院がトップに!
1位:公益社団法人 天理よろづ相談所病院
2位:奈良県総合医療センター
3位:近畿大学奈良病院
4位:奈良県立医科大学附属病院
5位:市立奈良病院
奈良県では、公益社団法人 天理よろづ相談所病院が3年連続でトップの手術件数になりました。
3位の近畿大学奈良病院では「早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術」の件数結果が昨年同様に県内で出ています。
奈良県 令和5年度 大腸がん(結腸)上位手術件数.pdf ( 629 KB )
和歌山県では日本赤十字社 和歌山医療センターが3年連続でトップに!
1位:日本赤十字社 和歌山医療センター
2位:和歌山県立医科大学附属病院
3位:独行政法人労働者健康安全機構 和歌山労災病院
4位:独立行政法人国立病院機構南和歌山医療センター
5位:公立那賀病院
和歌山県では、日本赤十字社 和歌山医療センターが3年連続で手術件数がトップになりました。
また、2位の和歌山県立医科大学附属病院と3位の独立行政法人労働者健康安全機構 和歌山労災病院は令和2年、令和3年でも3位以内を維持しており、県内での結腸がんの手術が安定して行われています。
和歌山県 令和5年度 大腸がん(結腸)上位手術件数.pdf ( 604 KB )
今回は、手術件数合計数ならびに在院日数のみを比較しましたが、これらの指標ですべてを推し量られるわけではありません。
病院の業績・アクティブを見る上では、病床あたりの手術件数、医師一人あたりの手術件数も、重要な指標となります。
このようなことを踏まえて、皆さんが病院選びの参考としてこのコラムを活用していただけば幸いです。
(注1)
手術件数データは厚生労働省の「令和5年度DPC導入の影響評価に係る調査」のサイトから引用しています。
介護の三ツ星コンシェルジュ編集部



