家族が認知症と診断されたときのショックと向き合うために
こんにちは!「しんぶろぐ〜介護ノート~」を運営しているしん(@shinbloger)です。
簡単に自己紹介させてください。
・15年以上の介護経験がある現役の介護士です。
・介護福祉士と福祉用具専門相談員の資格を持っています。
・認知症デイの相談員4年以上の経験があります。
親や家族が認知症と診断されることは、誰にとっても大きなショックです。突然の変化に戸惑い、どう対応すればいいのか分からないまま、日々の生活が変わっていくのを感じるかもしれません。
僕も、おばあちゃんが認知症と診断されたとき、深い悲しみを感じました。
このコラムでは、そんな僕の体験を通じて、認知症の家族との向き合い方や、自分の心を守るための方法について紹介します。
僕のおばあちゃんの認知症:初めて気づいた変化
20歳の頃のことです。大学生になり上京してから久しぶりに田舎の実家に帰省しました。
実家に戻ると、これまでとはまるで違う光景が目の前に広がっていました。おばあちゃんが不安そうにイライラしており、「家に帰る、家はどこ?」と何度も繰り返し言うのです。それに対して、おじいちゃんが「ここがウチなんだよ!」と怒声で何度も説明していました。
かつての穏やかで居心地の良い、おじいちゃんとおばあちゃんの部屋は、今では張り詰めた空気が漂い、イライラとした雰囲気に包まれていました。昔のような温かい空気はそこにはありませんでした。
母に事情を尋ねると、おばあちゃんが認知症を患っていることを知らされました。
いつも優しく穏やかだったおばあちゃんが、まるで別人のように変わってしまっていたのです。子どもの頃からおばあちゃん子だった僕にとって、それは大きなショックでした。
おばあちゃんとの接し方が変わった瞬間
おばあちゃんが認知症になる前、僕はよくおじいちゃんとおばあちゃんの部屋で過ごしていました。その部屋は温かく、安心できる場所でした。
しかし、おばあちゃんが認知症を発症してから、その部屋の雰囲気は一変。イライラしていることが多く、居心地の悪い場所になってしまいました。
部屋に入るたびに、おばあちゃんが不安そうに「家に帰りたい」と繰り返し訴える姿や、それに対しておじいちゃんが苛立ちながら応じる姿を見て、僕もどうしていいかわからず、よりつかなくなりました。
自分の心を守るために:ストレスケア
おばあちゃんが認知症になってしまったことは、僕にとって大きなショックでした。
大好きだったおばあちゃんが別人のように変わってしまう姿を見て、どうしていいか分からず、戸惑っていました。
しかし、次第に僕はその現実を受け入れるように心を切り替えました。認知症は治らないという厳しい現実を理解することで、今の状況をどうにか受け止めるしかないと自分に言い聞かせるようにしました。
認知症は治らない。それを受け入れた時、少しだけ心が軽くなった気がしました。
おばあちゃんを以前のように戻すことはできませんが、今できることは、おばあちゃんが安心できる環境を作ることだと思うようになりました。
そのためには、まず自分自身の心のバランスを保つことが大切です。
家族介護者へのメッセージ:一人で抱え込まない
認知症の家族を介護するというのは、想像以上に大変なことです。日々の介護は心身ともに負担が大きく、時には自分を見失ってしまいそうになることもあります。
特に、家族が突然認知症と診断されると、そのショックや不安は計り知れません。
そんな時こそ、一人で抱え込まないことが大切です。介護者としてプレッシャーを感じることもありますが、それを一人で耐え抜こうとする必要はありません。
僕は、自分が感じている不安や悩みを、友人に話すことで、少しずつ心が軽くなった経験があります。
支え合える仲間を見つけることも大切です。同じように家族を介護している人たちとつながることで、共感を得たり、有益なアドバイスをもらったりすることができます。
また、専門的なサポートを受けることも忘れないでください。地域の介護サービスや相談窓口を利用することで、プロの助言を得ることができ、自分一人で解決できない問題にも適切な対処法が見つかるかもしれません。
最後に、自分の気持ちや体を大切にしてください。介護者自身の健康が損なわれてしまっては、誰のためにもなりません。
時には休むことも必要であり、それは介護の質を高めるためにも重要です。
まとめ:ショックを乗り越え、前向きに進もう!
認知症の家族を介護することは、僕たちにとって大きな試練です。親や大切な家族が認知症と診断されたときのショックは計り知れません。
しかし、現実を受け入れ、前向きに進むことで、少しずつ心が軽くなり、介護にも前向きに取り組めるようになるはずです。
大切なのは、一人で抱え込まず、家族や友人、同じ経験を持つ人たちと支え合うことです。また、専門家の助けを借りることも重要です。
僕たちは新しい方法で家族の時間を大切にし、支え合いながら前向きに進んでいきましょう。
介護の三ツ星コンシェルジュ