介護現場の生産性向上のために期待されているICT活用。ICTを活用することにより、職員一人一人の生産性を向上させ、経営効率化だけでなく職員間連携が良くなったとおっしゃる経営者も多くみられます。

新型コロナウィルス感染症によりICTを導入した介護現場が多い中で、その効果について、介護労働安定センターが「新型コロナウィルス感染症禍における介護現場の実態調査」の中でまとめられました。
今回はその結果を解説していきます。
 

ICT導入により業務効率が向上

コロナ禍への対応策として新たに導入・実施されたICTの活用(2020.3~2021.1)では、
・「オンラインミーティング」が25.5%と最も高く、
・「オンラインミーティングツールを活用した利用者と家族の面会」と「モバイルタブレット端末による利用者情報の共有」が12.3%で続きます。

導入の効果としては、
・「業務効率の向上」が27.2%で最多。
・「事業所への出勤回数を減らすことが出来た」(18.6%)、
・「対面できない利用者の不安解消に役立った」(17.3%)となっています。

業務効率が向上したと回答した事業所で特に多かったのは訪問系(32.7%)と居宅介護支援(30.4%)。逆に施設系では13%と低めでした。ICT活用で生産性を上げているのは訪問系が多いようです。

「現場で使いこなせていない」も多数

一方、悪い効果としては、
・「利用する職員と利用しない職員に分かれてしまっている」(18.7%)、
・「現場で使いこなせておらず、むしろ業務負担となっている」(9.9%)、
・「導入したが利用されていない」(6.1%)となっています。

こちらは、何故か通所系の事業所が多い結果となりました。運営体制上、使える職員に頼ってしまう傾向なのかもしれませんね。

生産性向上のためにも経営側は職員に上手く説明を

この調査の中で、「職員間のコミュニケーションが活発になった」は8.8%。
訪問系で12.4%、施設系で6.1%となっています。

数値としては低いですが、使い方によっては、コミュニケーションツールとしても役に立つICT。
ICTで業務をカバーすることにより、職員の生産性も上がり、職員の負担も減る。それに職員間のコミュニケーションもよくなる。

まさに、様々な面で効果のあるICTの導入。
導入する経営側が導入時に職員に導入の狙い、使い方をきちんと説明する必要があるのではないでしょうか。
 

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この記事を書いたコラムニスト

荒牧誠也 (アラマキセイヤ)

コラムサイト介護の三ツ星コンシェルジュ編集長

株式会社ベイシス 取締役シニア事業部長
1964年 大阪府大阪市生まれ
1988年 関西電力㈱入社。介護事業子会社 ㈱かんでんジョイライフや医療関係子会社 ㈱かんでん在宅医療サービスの設立や運営に従事。関西電力グループのメデイカル・ヘルスケア事業の企画業務や㈱京阪ライフサポートのM&Aに従事後退職。
2017年 関西電力㈱を退社。㈱ベイシスの取締役シニア事業部長に就任。

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