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2021介護報酬改定 口腔・栄養ケアに関する加算の取得について

口腔・栄養の取り組みは今報酬改定の目玉

2021年の報酬改定において重点テーマとして打ち出された、「リハビリ」「口腔・栄養マネジメント」。
要介護者の機能回復・維持には、リハビリはもとより口腔衛生と栄養状態のマネージメントが最重要という観点からそれらに関連する加算が様々なサービスが再編されました。

特に介護保険施設については、これまでの「口腔衛生管理体制加算」と「栄養マネジメント加算」が廃止となり、それらの算定要件(栄養士または管理栄養士を1人以上配置、各入所者の状態に応じた栄養管理を計画的に行う)は基本サービス要件に組み入れられ、新たな加算が新設されています。

これらの動きから、改定を機に歯科衛生士を自前で雇用して口腔ケアの質を上げようという施設も増えてきています。

栄養マネジメント強化加算とは

新たな加算として新設された「栄養マネジメント強化加算(11単位/日)。この加算は低栄養状態間リスクの高い入所者の栄養改善を目的に新設されたもの。
この加算を取得できれば、廃止された栄養マネジメント加算の8割はカバーできます。

加算取得のためにネックとなるのが管理栄養士の50対1以上配置(管理栄養士1人以上が給食管理を行っている場合は70対1以上)。

しかし、この加算を取得するための要件とされている、医師、管理栄養士、看護師等が共同して作成した栄養ケア計画に従い、食事の観察を週3回以上行って、入所者ごとの栄養状態、嗜好等を踏まえた食事の調整を実施することは施設運営にとってもとても重要なことです。

この他の口腔・栄養関係の加算に関しては、「口腔衛生管理加算」が90単位/月から、LIFEへのデータ提出とフィードバックを行った場合にⅡ(110単位/月)の取得が可能になったこと、「再入所時栄養関連加算」が200単位/回(入所者1人につき1回)になったことがあげられます。

従来の加算の「経口移行加算」(28単位/日)や「経口維持加算」(Ⅰ400単位/月、Ⅱ100単位/月)も入所者のためだけでなく施設経営にも大切な加算です。

これらの加算を上手く取得することにより、施設運営・経営ともに改善させていく。施設長や経営者の手腕に注目されます。
 

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