介護施設での暮らし

お話きっかけ集「つむぎ」 7月

高齢者とのおしゃべりが弾むテーマを。

時代時代の流行りすたりもあり、各世代の話題は違ってくるもの。
75歳以上が後期高齢者と言っても、95歳の方と85歳の方では話題も変わってきます。
まして、医療・福祉で働く方々は若い方が多く、人生の大先輩である高齢者の方々と長くお話をするのは大変ですよね。
傾聴ボランティア団体の「PORO」では、医療・福祉の世界、高齢者の方々と接する若い世代向けに、お話しきっかけ集「つむぎ」を毎月発行されています。
季節や行事、自然、食べ物、暮らしの中から、お話きっかけ集 つむぎ 高齢者とのおしゃべりが弾むテーマを、月別にご紹介します!

今回はその7月号から、7月(文月 ふみづき)の話題をご紹介します。
 

7月のキーワード

■入道雲
 晴れた日に、急にもくもくと空高くわきあがる巨大な雲。
この雲は積雲が発達してできる「雄大積雲」で、入道雲と呼ばれます。
夏に多く発生して、夕立や雷雨を降らせるので要注意。
でも、夕立が通った後は、少し涼しくなりますね。

■ビール
 暑い夏。
冷えたビールをグイッと飲みたくなりますね。
ビールが日本で普及し始めたのは幕末から明治にかけて。
明治5年には日本人が経営する初のビール会社が設立され、その頃には日本初のビアガーデンも登場したとか。
明治10年代にはすでに、サッポロ、キリン、エビス、アサヒなどの銘柄が誕生していたそうです。

■プロ野球・オールスターゲーム
 1950年に野球が2リーグ制となり、その翌年から始まったオールスターゲーム。
セ・リーグとパ・リーグの対抗戦で、ファン投票などで選ばれたスター選手がプライドを賭けて戦います。
今年は7月16日・17日が予定日(昨年はコロナ禍で中止に)。
野球好きの高齢者なら、数々の名場面を覚えておられるのではないでしょうか。

■はも
 旬は梅雨明け頃。
京都では暑い時期に「長いものを食べると精がつく」として、うなぎと同じように食べる習慣があり、夏には欠かせない魚です。
ビタミンAやカルシウム、コンドロイチンなど、豊富な栄養素が含まれており、夏バテの予防にぴったり。

■浴衣
 お祭りや花火大会に着る若い人が増えている浴衣。
そのルーツは、平安時代、蒸し風呂に入る時に着ていた「湯帷子(ゆかたびら)」で、江戸時代になると、寝間着や庶民の夏の日常着として一気に広まりました。
高齢者なら、湯浴みをした後に浴衣を着て涼んだ経験をお持ちではないでしょうか。

知っておきたい、こんなこと!今も昔も「シャボン玉」飛んだ♪

子どもたちの大好きな遊びにシャボン玉があります。
夏の日差しのなかでキラキラと輝くシャボン玉を追いかけて、歓声をあげる姿はとても微笑ましいものですね。
 
シャボン玉が日本に入ってきたのは、江戸時代と言われています。
ヨーロッパではすでに16世紀にシャボン玉遊びがあったとか。
石けん水が使われるようになるまでは、古くから洗浄剤として用いられていたムクロジの実や芋がら、タバコの茎などを焼いた粉を使っていました。 

今のようにシャボン玉セットが売られていない時代には、よく飛ぶシャボン玉液の作れる子や、大きなシャボン玉を作れる子はみんなのあこがれの的。
利用者さんの中にもシャボン玉名人がおられるのでは?

金メダルに縁がなかった「フジヤマのトビウオ」

フジヤマのトビウオと呼ばれた古橋広之進さん。
戦後の食糧難にもめげず、サツマイモを食べて世界記録を次々と出し、日本人を勇気づけたスイマーです。
戦争中に動員された工場で、指を切断するケガをしましたが「魚になるまで泳げ」と猛練習し、1947年の日本選手権で400m自由形の世界記録を出しました。

その後も国内の大会では数々の世界記録を達成。
しかし敗戦国だった日本からは翌年のロンドン五輪に出られず、1952年にようやく出場したヘルシンキ五輪は、残念ながら8位に。
けれど国内の大会では数々の世界記録を達成したのです。

引退後は、日本水泳連盟会長、日本オリンピック委員会会長などを歴任しました。

コロナ禍での開催が心配される東京五輪。
古橋さんはどんな思いで天国から見守っているでしょうか。

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