関西癌主術件数病院ランキング ① 胃癌編
胃癌の手術とは?
胃癌の手術には、外科医が開腹、腹腔鏡で行うものと内科医が内視鏡で行うものがあります。一般的に手術というと、外科と連想しがちですが、胃癌でもあまり進行が進んでいないものなど軽易なものは内視鏡で行ないます。胃切除術は腹腔鏡で行うことも多くあります。
表は主な手術の件数をとったものですが、目安として三種類の手術の合計の多い病院順にならべています。空白になっている欄は、その術式の手術をしていないということではなく、数が少なかったということを意味しています。在院日数は、その手術の患者さんが平均して何日で退院したかということを示す指標です。在院日数が短かい程早く退院できる、その病院の手術・治療の手際が良かったというようにも考えられます。
大阪府は上位にずらりと公的大病院が!!
大阪はずらりと公的大病院が並びます。
大阪国際がんセンターは、在院日数でもすべて一番短いという結果になっています。
兵庫県は神戸大学病院がトップ!!
兵庫県は神戸大学病院がトップですが、2位の神戸中央市民病院が在院日数では、抜きん出と短いという結果になっています。
京都府 民間病院で京都桂病院が検討!!
京都府では、大学病院や赤十字病院などの公的病院が上位にランクされますが、京都桂病院は社会福祉法人立の民間病院です。
滋賀県は大津赤十字、奈良県は天理よろず病院、和歌山県は赤十字和歌山医療センターがトップ!!
滋賀県では、大津赤十字病院、滋賀県立総合病院が上位にきています。在院日数は長ですが、「胃全摘術」などの重傷患者が多いため、やむを得ないと考えられます。
奈良県では、天理よろづ病院がトップ、他は大学病院、公的病院となっています。
和歌山県では、県中央にランキング上位病院が集中しています。他の病院は「胃全摘術」などの重傷患者の受け入れは少ないようです。
今回は、手術件数合計数ならびに在院日数のみを比較しましたが、これらの指標ですべてを推し量られるわけではありません。
病院の業績・アクティブを見る上では、病床あたりの手術件数、医師一人あたりの手術件数も、重要な指標となります。
このようなことを踏まえて、皆さんが病院選びの参考としてこのコラムを活用していただけば幸いです。
(注1)
手術件数データは厚生労働省の「平成30年度DPC導入の影響評価に係る調査」ならびに株式会社ケアレビューが運営している「病院情報局」のサイトから引用しています。
(注2)
各府県とも原則上位5までとしましたが、京都、大阪、兵庫は病院数が多いため、京都については上位7位(件数100件以上)、大阪・兵庫については上位10件まで選びました。