介護施設での暮らし

お話きっかけ集「つむぎ」 7月

高齢者との話のきっかけづくりのために

時代時代の流行りすたりもあり、各世代の話題は違ってくるもの。
75歳以上が後期高齢者と言っても、95歳の方と85歳の方では話題も変わってきます。
まして、医療・福祉で働く方々は若い方が多く、人生の大先輩である高齢者の方々と長くお話をするのは大変ですよね。
傾聴ボランティア団体の「PORO」では、医療・福祉の世界、高齢者の方々と接する若い世代向けに、お話しきっかけ集「つむぎ」を毎月発行されています。
季節や行事、自然、食べ物、暮らしの中から、お話きっかけ集 つむぎ 高齢者とのおしゃべりが弾むテーマを、月別にご紹介します!

今回はその7月号から、7月(文月 ふみづき)の話題をご紹介します。

7月のキーワード

■大暑 (たいしょ)  
今年は6月から真夏日(最高気温 30℃)になりましたが、3ヵ月予想でもか なり暑くなりそうですね。大暑は24節気の一つで、 本来はこの頃から本格的な夏の暑さが訪れます。
動物園でシロクマへの氷のプレゼントや、打ち水イベントもこの頃行われます。

■行水 (ぎょうずい)  
行水とは、夏の暑い時期にたらいに入れた水や湯に入って汗を流すこと。古くは宗教的な意味もありましたが、 江戸時代以降、庶民にとって夏場のお風呂代わりになりました。
「たらいに水を入れて太陽の下に出しておき、夕方、温かくなった湯に入った」という話を聞いたことがありま すが、高齢者には懐かしい思い出の一つでは?

■キュウリ  
日本で本格的に栽培されるようになったのは江戸時代。
当初は苦みが強く不人気でしたが、江戸時代後期に品種改良が行われ、味や歯ごたえが良くなって人気が出たそうです。
熱を冷まし、渇きをいやしてくれるキュウリは、夏バテ防止にも役立ちます。
暑い時期、冷やしたキュウリの丸かじりもいいですね。

■暑気払い (しょきばらい)  
暑気払いと聞くと「夏の飲み会」というイメージが強いですが、本来は「夏の暑さを払う」ために体に溜まった熱を取り除くことでした。江戸時代から、そうめんや冷や水を飲んだり、海や川で暑さをしのいだり、薬湯(漢方)などで元気を取り戻していたそうですよ。

■ほおずき  
古くから生薬として利用されてきたほおずき。江戸時代中頃から、この日にお参りすると「四万六千日」分の御利益があるとされる7月9、10日に、浅草寺でほおずき市が開かれるように。
観賞用だけではなく、子どもたちは笛にして遊んでいました。

知っておきたいシニアの思い出!!!

【川遊びは夏ならではの楽しみ】
生まれ育った場所や環境によっても違いますが、「川遊び」は昔の子どもたちにとって夏の定番の遊び。
川は海に比べて水が冷たく、流れがあったり深 みがあったりと気を付けなければなりませんが、安全な場所を選べば自然をより深く感じることのできる楽しいものです。

川にいる魚や昆虫、小さなカニなどをつかまえるのも、川遊びの魅力。
また川下りのような遊びや、大きな岩からの飛び込みは、“涼”を感じられる川遊びの醍醐味です。  

以前グループホームで女性入居者さんからお聞きした話ですが、「学校から帰るとシミーズ1枚になって、川へ遊びに行った。男の子の遊びだからと叱られたけど、夕食のおかずになる“しじみ”を とってくると言えば許してもらえた」んだとか。

【 90年以上続くラジオ体操】  
早起きをして近くの公園などに集まってラジオ 体操をするのが、夏休みの子どもたちの日課でした。
ラジオから流れる音楽と、指導者のハキハキ とした掛け声に眠気が吹き飛んだ、という思い出をお持ちの高齢者もおられることでしょう。
生活リズムを崩さないために夏休み中ずっとラジオ 体操に出かけ、カードにハンコをもらったという記憶は、若い世代でもお持ちかも。  

ラジオ体操は、現在もNHKで毎日放送されています。
1928年(昭和3年)にスタートし、2018年 (平成30年)には90周年 イベントも行なわれました。
コロナウィルスによる外 出自粛で運動不足が問題 となる中、気軽にできるラ ジオ体操に新たな注目が集まっています。

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