介護業界 嚙み砕き知識・ニュース

この国の介護人材確保大丈夫?全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議資料より!!!

2025年には新たに29万人の介護人材が必要となる!!!

平成31年3月19日に実施された、全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議資料に大変興味深い資料が掲載されていました。
第7期介護事業計画に基づく介護保険の需要量から計算すると、その提供のために必要な介護人材が2020年の26万人から、2025年には倍以上の55万人必要になるとの推計。
なんと、たった5年で29万人の新たな介護人材が必要となってくるという恐ろしい推計です!!!

そのための取組みとして、
・介護職員の処遇改善
・多様な人材の確保・育成
・離職防止・定着促進・生産性向上
・介護職の魅力向上
・外国人材の受入れと環境整備
の5項目が揚げられていました。

そのために、「介護現場革新会議」なるものが立ちあげられ、昨年の12月11日にキックオフ会議、以降、今年の4月以降、全国数か所でパイロット事業が実施され、今年度中に各事業の成果を国によって取りまとめるようです。

何といっても5年で29万人ですから、スピード感を持って取り組まないといけない課題ですね。

5項目の取組みの概要とは!!!

1つめの介護職員の処遇改善に関しては、今年10月に新たな処遇改善加算が導入されることは皆様ご存知のとおりですね。

2つめの多様な人材の確保・育成に関しては、中高年や未経験者に対し、入門的研修の導入やその後の介護現場へのマッチングを行う取組みを強化する模様です。

3つめの離職防止・定着促進・生産性向上に関しては、介護職機能分化・多職種ケアチームの推進、介護ロボット・ICT活用の加速化、生産性向上ガイドラインの策定・普及、認証評価制度ガイドラインの策定・普及に取り組む模様。

4つめの介護職の魅力向上に関しては、若者・子育て層・アクティブシニア層への介護職の魅力発信。

5つめの外国人材の受入れと環境整備に関しては、特定技能等外国人介護人材の受入環境整備として、介護技能向上のための集合研修、介護の日本語学習支援、介護業務等の相談支援・巡回訪問の実施等を行うようです。

新たな処遇改善や認定介護福祉士の取組み、介護ロボットの導入、外国人材の受入れ等、意見は百出していますが、5年後に29万人ですから、一つ一つを丁寧に議論している余裕もないですよね。

注目は「文書量半減の取組み」!!!

先行的な取組みとして、
・三重県の特養における「介護助手」の導入
・経産省と厚労省が一体となって取り組んでいる介護ロボットの開発促進(移乗、移動、排泄、見守りコミュニケーション、入浴、介護業務支援)
・文書量半減の取組み
等が紹介されていました。

予算的には、
・介護事業所における生産性向上推進事業に4.4億円
・介護ロボット開発等加速化事業に4.8億円
・介護分野におけるICTを通じた情報連携推進事業に0.65億円
を投じるようです。

注目したいのは、介護事業所における生産性向上の取組みですね。

取組みとして、
・介護事業所における生産性向上ガイドラインの活用
・生産性向上推進事業の実施
・介護ロボット開発加速化事業
・介護分野におけるICTを通じた情報連携推進事業
・文書量半減の取組み
を行う模様ですが、やはり、「文書量半減の取組み」に注目したいです。

特に、「報酬請求書関連文書」、「指導監査関連文書」の削減に取り組む模様で、今後、自治体や介護事業者等にヒアリングやアンケート調査を行う見込みのようです。

自治体独自の様式等もあるようで、それらの削減に取り組んでいただけるようでしたら、本当にありがたいことですよね。

皆で施策成功のために協力を!!!

5つの取組みは、どれが進んでも、介護事業者や従業者にとってはありがたいことですよね。
参考に課長会議の資料を掲載しておきます。

団塊の世代の方々が70歳代になっていかれる中で、介護需要の増加はまったなし。
介護事業に取り組んでいる我々は、5項目の中で、どの施策が欠けてもいけませんので、事業者・従業者が一体となって協力していく姿勢が大切だと思います。

厚労省課長会議資料.pdf ( 3 MB )

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