介護業界 嚙み砕き知識・ニュース

介護施設での誤薬事故を防ぐための6つの対策

こんにちは!「しんぶろぐ〜介護ノート~」を運営しているしん(@shinbloger)です。
簡単に自己紹介させてください。
・13年以上の介護経験がある現役の介護士です。
・介護福祉士と福祉用具専門相談員の資格を持っています。
・認知症デイの相談員4年以上の経験があります。
今回は、誤薬事故を防ぐための対策について、記事を書きました。3分ほどで読める記事なので
介護職の方は読んでみてください。

誤薬事故の危険性

誤薬事故とは、利用者様に誤った薬剤を服用させてしまい、身体的または精神的な損害を与えてしまう事故のことです。利用者様に身体的または精神的な健康リスクを引き起こしてしまうこともあります。

場合によっては患者様の命に関わることもあります。では具体的な事例を紹介したいと思います。

事例1:他の利用者様の薬を服薬させてしまったケース

介護職員Aさんが別の利用者様の薬を服用させてしまいました。服用された薬は利用者様に合わず、意識を失ってしまい、緊急搬送する事態となりました。

事例2:薬の用法用量を誤ったケース

ある利用者様は、朝夕それぞれ1錠ずつの血圧降下剤を服用するよう処方されていました。ある日、介護職員Bさんが夜に誤って2錠服用させてしまいました。その結果、利用者様の血圧が下がりすぎてしまい、めまいや失神などの症状が現れました。

事例3:服薬のタイミングを誤ったケース

ある利用者様に対し、薬剤師から「食後に服用するように」と処方されていましたが、介護職員Cさんは「食前に」と誤解しており、利用者様に食前に薬を服用させてしまいました。
薬の効果が強まったことで、利用者様が意識を失う事態に陥ってしまいました。

上記のように、誤薬事故は介護現場でも発生しやすい事故です。
僕も新人の頃、利用者A様の薬を別の利用者B様に誤って服用させてしまった経験があり、猛反省しました。大事には至りませんでしたが、あってはならないことです。

この経験を踏まえて皆様に、誤薬の危険性を十分に理解した上で服薬介助に取り組んで頂けるよう下記に対策を紹介していきたいと思います。僕が施設で実践し効果的だった対策ばかりをチョイスしています。

介護施設での誤薬事故を防ぐための対策

・薬の種類や量を確認する(準備編)

薬情をみて、処方された薬の種類や量を確認しましょう。どんな薬を飲んでいるかを知ることは、どんな病気をお持ちかを知ることにもつながります。全てを暗記する必要はないですが、目を通して確認することが事故防止につながります。

・薬の管理方法を統一する(準備編)

薬箱はフロアのどこにあるのか、食前薬や眠前薬がどこにあるのか、職員全員が共通認識を
もって把握することが大切です。薬の保管については利用者様が触ることができない施錠のできる部屋に保管しておくことが一般的です。

・職員同士でコミュニケーションをとりあう(準備編)

「○○さん、朝食前薬があります」とか「○○さん、起床30分後薬があります」など、申し送りのタイミングや普段からコミュニケーションをとり、フォローしあうことで誤薬事故の予防につながります。

・飲み込み確認をする(服薬後)

利用者様には、うまく飲み込めず口の中に残ってしまったり、手元からこぼれてしまったり、薬を吐き出してしまう方もおられます。
のちに、床に錠剤が落ちている誤薬事故に気付くことがあります。

対策として介護職員は、服薬後に口を開けてもらい薬の飲み込みができているか確認しましょう。


・飲み忘れがないかダブルチェックする(服薬後)

早番同士や遅番同士で、服薬後に服薬漏れがないか正しく服薬できているかを2人以上の職員で確認しあいましょう。これをすることで、服薬漏れの事故を防ぐことができます。
上記のような対策をすれば、ほとんどの誤薬事故を防ぐことができるはずです。

まとめ

今回は、誤薬事故の危険性や誤薬事故を防ぐための対策について、記事にしました。
✓本記事のおさらい
誤薬事故を防ぐための6つの対策
・薬の種類や量を確認する(準備編)
・薬の管理方法を統一する(準備編)
・職員同士でコミュニケーションをとりあう(準備編)
・飲む直前の利用者様の名前を確認する(服薬直前)
・飲み込み確認をする(服薬後)
・飲み忘れがないかダブルチェックする(服薬後)
今回は以上になります。

掲載PR一覧

  • 老人ホーム入居相談窓口