介護施設での暮らし

非日常を楽しむファッションショーの威力☆彡

普段とは全然違う姿と表情に…

ここ数年…“シニアファッションショー”、“介護ファッションショー”という言葉をよく見聞きするようになりました。
いつもと違うファッションでドレスアップして、モデルさんや芸能人のようにプロにヘアメークをしてもらって
レッドカーペットの上を颯爽と進んでいく…

私がずっと携わっている美容で、何かボランティアのようなことが出来ないかと探していたところ、
「特養さんでのファッションショーでモデルになる利用者さんのメークをしてほしい!」と
ご依頼を頂き6年前に始めて関わらせて頂きました。
ぶっつけ本番40名、ただひたすらスタートのギリギリまで利用者さんにメークをしていました。
観客席からの歓声を浴びながら、車椅子の人も一緒に笑顔で手を振り楽しけにポーズをとるモデルさん…
普段とは全然違う姿と表情にご家族や関係者の皆さんがとても驚かれて、感動し涙される方もいらっしゃいました。
この時の感激の体験が今の私と今後のビジョンに繋がっています。






 

高齢者向けファッションショーとは

高齢者向けのファッションショーは大きく2つに分かれます。
1つはモデルさんがお元気なシニア以上の方のファッションショー、
1つはモデルさんが何らかの介護が必要とされている方のファッションショーです。

お元気なシニアの方達は、「もう歳だからぁ~」と言いつつも
ファッション・アクセサリー・靴・メーク・ヘアスタイルを一生懸命選び鏡を何度も見て確認し、
徐々に気分が上がり、モデルとして意気揚々とランウェイをウォーキングして晴れの舞台を楽しむファッションショーです。
介護が必要な方達は、事前に説明されていても初めはあまり良く分かっておられないこともありますが、(結婚式以来の)ズラッと並べられたお化粧セットを見た瞬間から
表情が変わり目の輝きが増し「恥ずかしいわぁ~」とニコニコされ始めます。それでも下を向いて何もご興味がなさそうな方もいらっしゃいますが、
メークで「では、口紅を塗らせて頂きますのでお口を開けてください」と伝えると、顔を上げてお口を少し開けて照れたような笑顔をされます。次にドレスや着物を着てアクセサリー類を付けると、背筋が見事に伸び、しっかりしたお話をされるようになる方が多いです。
そして、車椅子を押されながらレッドカーペットの上で観客席に向かってひたすら手を振られます。

元気と若々しさを思い出し社会性にも繋がる

歳を重ねると、お元気でも介護が必要になっても普段の生活が単調になったり、辛いことの方が多い方もいらっしゃいます。
『ファッションや美容を徹底的に楽しむ♫』という非日常を体験するファッションショーは、
元気と若々しさを思い出すのに分かり易くインパクトがあり、周りの人達と一緒に行うので社会性にも繋がります。
また病院や介護現場でのファッションショーの開催は、職員さんやスタッフさんが普段とは違う利用者さんの姿を見ることの出来る画期的イベントになります。

私は、いくつになってもどんな状況になっても、おしゃれやメークをすることで日常や現実の生活をひと時忘れ、
気持ちも若々しく元気になり幸せな時間を楽しんでもらうための
お化粧・メークを通じたサポートとその輪を広げる活動をしています。

                               シニアメークセラピスト・野 間  純 子

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この記事を書いたコラムニスト

野間 純子 (ノマ ジュンコ)

「美人肌作りとセラピーメーク」J'splaza・代表

自らの猛烈な肌トラブル体験から某化粧品メーカーと出会い20代後半に他業種から美容・化粧品業界に転身。
「女性はお肌で人生が変わる!」「顔は心を映し出す鏡である」をモットーにスキンケアアドバイス・メークアップを展開し延べ2,000人以上を担当。
化粧療法(メークセラピー)を取り入れた独自開発【セラピーメーク】を考案し、介護施設での開催や「介護ファッションショー」でのメークアップに取り入れ好評を得る。2017年より普及・人材育成のため“シニアセラピーメークレッスン”セミナーやシニアメークセラピスト養成講座の開催をスタートさせる。
出張ヘアメーク&フォト『美人記念日』も人気イベントとなっている。

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