介護職が知っておくべきこと 認知症以外の高齢者の疾患
高齢者の介護現場では、認知症対応が大きな課題としてあげられることが多いですが、認知症以外にも注意すべき疾患は数多く存在します。
これらの疾患は、高齢者のQOLを大きく左右し、介護の難易度を上昇させる可能性があります。
本コラムでは、認知症以外の高齢者疾患について介護職が知っておくべきこと、介護のポイントを解説します。
1.高齢者に多い疾患とその特徴・介護のポイント
⑴脳血管疾患(脳卒中など)
・脳の血管が破れたり詰まったりすることで起こる疾患。片麻痺、言語障害、意識障害などの症状が現れます。
・介護のポイントはリハビリテーション。特に生活リハと呼ばれるもので、残存機能をいかに伸ばすかと言うことが重要です。患者の状態に合わせて適切な支援を行う必要があります。理学療法士・作業療法士等のリハビリ専門職との連携が大切です。また、転倒予防は必須となりますので見守りにも気を配りましょう。
⑵心臓疾患
・高血圧、狭心症、心不全などが代表例。息切れ、動悸、むくみなどの症状が現れます。
・介護のポイントは安静を保たせ、無理のない活動量を心がける必要があります。体調の変化に注意し、緊急時の対応も知っておく必要があります。看護師等の医療職との連携が大切です。普段の状態の記録、症状に変化があった場合の医療職への相談が重要です。
⑶糖尿病
・血糖値が高い状態が続く疾患です。合併症として、神経障害、腎臓病、網膜症などが起こる場合があります。
・介護のポイントとしては、食事管理が最も大切です。インスリン注射や血糖値測定など、医師の指示に従ったケアを行います。
⑷関節リウマチ
・関節の炎症が慢性的に続く病気です。痛み、腫れ、変形などの症状がみられます。
・介護のポイントは、関節への負担を軽減するための、日常的な動作補助や適切な体位保持を行います。
⑸骨粗鬆症
・骨がもろくなり、骨折しやすくなる病気です。特に腰椎や大腿骨の骨折が多いです。
・介護のポイントは、転倒予防の徹底と、骨密度を高めるための食事指導です。管理栄養士との連携が重要です。
2.高齢者疾患の介護で大切なこと
⑴個別ケアの実践
・高齢者は複数の疾患を持つ方が多いため、個別ケアの実践が重要です。一人ひとりの状態に合わせ、標準的なケアだけでなく、個々の患者に合わせたプログラムの提供と実践が必要となります。担当ケアマネと連携し、個別ケアの提供を行っていきましょう。
⑵身体機能の維持・向上
・可能な範囲で、身体機能の維持・向上を図るための支援を行うことが必要です。リハビリテーションや運動療法と言った個別リハの提供だけでなく、生活リハの実践で、残存機能維持が最も重要となります。理学療法士、作業療法士等のセラピストとの連携が大切となります。
⑶精神的ケア
・病気によって、不安や孤独感を感じる高齢者の精神的サポートが重要です。ご家族との連携を密にすることで、より良い精神的ケアの提供に繋げましょう。
高齢者の疾患は、認知症以外にも様々な種類があります。
介護職は、これらの疾患に関する知識を深め、個々の患者様に合った適切なケアを提供することが求められます。
また、ご家族や他職種との連携を密にし、チームケアの一因として活躍することが重要です。
介護の三ツ星コンシェルジュ


