介護職員のモチベーションが上がらない原因と対処法
こんにちは!「しんぶろぐ〜介護ノート~」を運営しているしん(@shinbloger)です。
簡単に自己紹介させてください。
・15年以上の介護経験がある現役の介護士です。
・介護福祉士と福祉用具専門相談員の資格を持っています。
・認知症デイの相談員4年以上の経験があります。
「やる気がでない」「仕事がつらい」そんな悩みを抱える介護職員は多いのではないでしょうか?
この記事では、介護職員のモチベーションが上がらない原因と具体的な対処法を解説します。
3分ほどで読める内容になっているのでぜひ最後までお読みください。
介護職員のモチベーションが上がらない原因
介護労働安定センターの「令和4年度介護労働実態調査」によると、介護職員は賃金、勤務体制、人事評価・処遇、教育訓練・能力開発の4つの項目において不満が高いことが分かります。
賃金では不満足またはやや不満足が45.9%、勤務体制では32%、人事評価・処遇では31.7%、教育訓練・能力開発では28.6%と、これらの項目の不満が他の項目に比べて多くなっています。
参考:2023r01_chousa_cw_kekka.pdf (kaigo-center.or.jp)(公益財団法人介護労働安定センター「令和4年度介護労働実態調査」2024.05.09使用)
これらの不満は、介護職員のモチベーション低下に繋がっていると考えられます。
また、職場の人間関係や利用者やその家族とのコミュニケーションにストレスを抱える介護職員も少なくないです。
このような悩みもモチベーション低下の要因となっているでしょう。
それでは、モチベーションを上げるにはどうすべきか?
ここからは、リーダーと介護職員に分けてモチベーションを上げる方法を紹介します。
リーダーがやるべき介護職員のモチベーションを上げる方法
リーダーができる介護職員のモチベーションを上げる方法は下記になります。
●楽しい雰囲気を作る
リーダーは率先して楽しい雰囲気づくりをしましょう。
コミュニケーションが活発な明るい職場は、職員のモチベーションを高めるだけでなく、情報共有が活発になるため、ケアの質の向上や利用者満足度も高い施設になります。
逆に、コミュニケーションが少なく、不平・不満が多いギスギスした職場は、働く意欲を削ぎます。
なので、リーダーは明るい雰囲気作りに努めましょう。
すぐできることは明るく挨拶することです。
職場で顔を合わせた第一声「おはようございます」と元気に挨拶するだけで明るい雰囲気になります。
ぜひ試してみてください。
●なんでもノートを使う
「なんでもノート」は、気になることや改善案、困っている事などを自由に書き込めるノートです。
質問の下に空欄()を設け、他のスタッフが意見を書き加えることができます。全員の意見が集まったら、それを実行に移します。
ユニット型特養の場合、早番・日勤・遅番・夜勤が1人ずつの勤務となる為、1週間以上合わないこともざらで、相談がしづらい体制です。
なんでもノートがあれば、このような問題を解決できます。
また、利用者専用ノートを作るのもいいでしょう。
具体的なケアの成功例や不穏になったときの声掛けを記入し、職員で情報共有することで、ケアの質や介護職員のモチベーションの向上につながります。
たとえば、
・落ち着かなくなった時、〇〇対応したらよかったよ
・歯磨きの時ここの部分に食べ残しが溜まりやすいよ
・お風呂嫌がっていたけどこう話しかけたら入ってくれたよ
などを記載します。
利用者とのコミュニケーションや信頼関係に悩んでいる介護職員も多いです。
なんでもノートは、これらの悩みを解決するツールになります。
●相談しやすい雰囲気を作る
リーダーは、相談しやすい雰囲気を作りましょう。
相談したことに真剣に話を聴いてくれる上司がいると、介護職員は安心です。
相談によって介護職員のストレスを軽減できれば、モチベーションだけでなく、パフォーマンスも上がります。
逆に、話しかけづらい雰囲気の上司や口先だけで何も変わらない上司には、介護職員は徐々に相談しなくなり、モチベーションだけでなくケアの質も下がります。
なので、リーダーは、相談しやすい雰囲気づくりを意識しましょう。
相談しやすい雰囲気を作るには、リーダーから積極的に介護職に声をかけるといいです。
たとえば、
・困っていることない?
・○○さんの対応どう思う?
など、リーダーから声をかけることで、介護職員も相談しやすくなります。
また、定期的なミーティングの場も作るのもいいでしょう。
リーダーと介護職員のコミュニケーションが活発な職場は、働きやすくモチベーションも高まります。
介護職員ができるモチベーションを上げる方法
介護職員ができるモチベーションを上げる方法は下記になります。
●資格取得を目指す
資格取得を目標にすることで、モチベーションを上げることができます。
介護業界では、初任者研修から実務者研修、そして国家資格である介護福祉士へとステップアップする流れがあります。
そのような資格を目標にすれば、モチベーションを高くキープできるでしょう。
介護職員なら、介護福祉士を目指しましょう。
介護福祉士は介護職員唯一の国家資格です。
3年以上の実務経験や専門の教育機関での学習を修了すれば、受験資格を得られます。
取得するまで時間はかかりますが、知識やスキルが向上し、待遇面でも有利になるので、頑張りましょう。
●小さな目標を設定する
日々の業務の中で、小さな目標を作るのも良いです。
たとえば、
・入浴拒否のある〇〇さんを今日は入浴してもらう
・3分以内におむつ交換を終わらせる
・○○さんと笑顔で話す
など、簡単なことで大丈夫です。
目標をクリアできれば、達成感があり自己満足度もあがります。
また、介護のスキルアップにもつながります。
●尊敬する人をロールモデルにする
ロールモデルとは、自分が目指したい人や理想の人のことです。
モチベーションを上げるには、ロールモデルを決めるのもよいです。
「あの人のようになりたい」と思う人がいれば、目標が明確になり、自分自身の課題も見えやすくなります。
その結果、モチベーションを高めることができます。
介護の現場には、利用者対応が上手な先輩、仕事が早い先輩がいませんか?
その人をロールモデルにしましょう。その人を観察し分析することで、その人に近づくことができるでしょう。
●休日はゆっくり休む
介護の仕事は、人手が足りず常に忙しかったり、身体的、肉体的にもハードで、ストレスがたまりやすい職種です。
休みはゆっくり休んでストレスを持ち越さないことが、モチベーションを高めるのに大切です。慢性的にストレスを抱えていると、モチベーションだけでなく、仕事の質も下がります。
休みには心と体を癒してリフレッシュしましょう。
まとめ
今回は、介護職員のモチベーションが上がらない原因と対処法を解説しました。
介護職員のモチベーションが低下する原因は、賃金や勤務体制、人事評価の不透明さ、そして人間関係の難しさがあります。
これらの課題に対処するには、明るい雰囲気の職場づくりや資格取得を目指したり、憧れの人をロールモデルに設定するなどの方法が有効です。
モチベーションが高い職場は、ケアの質も高く利用者満足度も高めることができるでしょう。
介護の三ツ星コンシェルジュ