老人ホーム選びの知識

失敗しない老人ホームの選び方~事故対応~

ホームといっても家庭 事故は必ず起こります

某老人ホームコラムサイトで、良い老人ホームの条件として事故時のホームの対応を挙げ、その中でも注視すべき点として、以下の5項目を列挙されていました。
 
1.日々事故予防に前向きに取り組んでいるか
2.いざ事故が起きたら、ただちに病院に搬送し、家族にも連絡してくれるか
3.事故の真相を包み隠さずすべて正直に話し、ホーム側に不利なことも言ってくれそうか
4.ホーム側が悪いと思ったら、真摯に謝罪してくれそうか
5.事故の結果、さらに介護の負担が増大した場合、最後まで面倒みてくれようとするか
の5点が記載されていました。
 
確かに、本人もしくはご家族が老人ホームに入居を決める動機として、「一人暮らしだったら、家の中で事故が起きてもわからず不安だから」ということがよく上げられます。
 
特に高齢者が骨折すると、車いすや寝たきりになってしまうケースも多く、それが元で認知症を発症するというケースもありますので、本人も家族も不安ではないかと思います。
 
でも、ホームに入ればそれが全て解消されるのでしょうか?答えは否です。
 
ホームに入居しても24時間見張ってくれるわけではないですし、逆に24時間見張られていると嫌ですよね。ホームに入居するからプライバシーが全てなくなるなんて考えられないですよね。
 
確かに転倒や誤嚥の事故の発見も早いでしょうし、そもそもそういう事故にならないよう、リハビリ等に力はいれてくれますので、一人暮らしよりも安心であることは確かです。
 
でも、「ホームに入居したから、全てが安心」と思うのは間違いだと思います。

「リハビリ」や「睡眠」に力を入れているホームかどうか

私たちがホームに期待しなければいけないことは、「事故後の発見と対応」と同様に、「事故が起こらないように、普段から入居者に対してどんなサービスを提供しているか」ではないてしょうか。
 
ホームで起こる最も多い事故は、一人でお部屋にいらっしゃる時の転倒事故ではないでしょうか。それも就寝時に目が覚めてベッドから降りて転倒する場合が多いと思われます。
 
それらを防ぐために、ホームがどんな工夫をしているか?
それを見分ける視点として、「リハビリ」と「睡眠」にどれだけ力を入れているかということが考えられます。
 
理学療法士や作業療法士等のリハビリ専門スタッフを揃え、ご入居者一人一人のリハビリ計画をきちんと立案し、それを毎日実行していること。
こうしてリハビリに力を入れることで足腰を強くし、転倒を防ぐ工夫をしている点も大切です。たとえばベッドにセンサーマットを入れて、ご入居者さまそれぞれの睡眠の質を記録し、その方が良質な睡眠を得るために、就寝前の水分の摂取量をコントロールすることや、おむつをフィットするものにして快適に就寝いただくこと、寝具を工夫することなど様々な取組みを行っているホームもあります。
 
そういう工夫に、スタッフ一人一人が日々どれだけ熱心に取り組んでいるか。このような取り組みの改善をどれだけ行っているかで、そのホーム自体のスタッフのレベルもわかってきます。
 
良い老人ホームを選ぶために、私たちはつい「価格」や「スタッフ配置の多さ」、「経営母体の経営安定度」等に注目してしまいがちです。確かにこれはこれで必要な視点です。
しかし「事故対応」だけでなく、転倒防止や誤嚥性肺炎防止のため歯科と提携した口腔ケアなどの「事故が起こらないための工夫」をどの程度しているか見ることが大切な視点ではないでしょうか。

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