介護に備えたライフプラン②「介護資金の作り方①」
親が急病で倒れ要介護状態になった場合
親が急病で入院し、急に要介護状態になってしまった場合。
慌てますよね。
普段から準備をし、親と話し合いをしていれば、介護に関して決めている通りに動けるかもしれませんが、準備をしていない場合には本当に困ってしまいますよね。
最近は一人っ子も多く、ご両親のどちらかがお亡くなりの場合は、親一人子一人の場合も方も多いかもしれません。
そういう場合、特に困るのがお金のこと。
親の収入が低い場合(特に基礎年金だけの場合)、その収入だけで何とかしようと考えがち。
そんな時に、在宅で介護する道を選んでしまい、介護のために職場を辞める方も多いのではないでしょうか。
でもよく考えてみてください。
親の介護で会社を辞めてしまうと、それ以降の収入は”0”になってしまいます。
公的な特別養護老人ホームが満室で入れなくても、有料老人ホームやサービス付高齢者向住宅等民間の介護施設でも、最近は入居費用”0”、月額利用料が15万円程度(食費、介護保険の1割負担分込み)の施設も探せば見つかります。
自宅に帰る前に、老人保健施設やこういった入居費用のかからない民間の介護施設に一時的に入居することもご一考されてはいかがでしょうか。
介護者の将来の生活もよく考えた選択を
15万円の民間の介護施設に入る場合に、親の基礎年金が6万円/月とした場合、お子さんが負担するのは9万円/月。
自身の給与手取り額が30万円/月の場合は、その中から9万円を負担しても21万円/月残ります。
30万円/月を全て失うより、数か月間9万円/月を支払い、その間に親とよく話し合い、今後どうするか決めた方が介護者の方の将来設計を立てやすいのではないでしょうか。
介護期間の平均は5年間。
介護者の生活は、その方が50歳の場合は少なくても20年以上は残っています。
急に起こったことだからこそ、冷静に考えてみる必要があるのではないかと思います。
親が要介護になった場合の資金をどうするか
親が要介護になった場合に、資金的な援助を行うご家族も、まだ子供の教育費等が必要な家庭も多いと思われます。
そういう場合、頼りになるのが、銀行や信託銀行などの民間の「介護ローン」や「フリーローン」。
融資額は10万円~500万円というところが多く、金利や返済期間は金融機関によって様々です。
介護ローンは、「介護用品、介護機器の購入資金」「介護のための住宅改修資金」「介護施設への入居金や月額費用の支払い」等に利用できます。
ただ安定収入があり、所定の保証会社の保証が融資基準を満たす人が条件の場合が多いので、会社を辞めてから借りるのは難しくなります。
フリーローンは使途に制限はなく、医療費等にも使え、担保等も必要ないですが金利が高めです。
こちらの場合も、安定収入がないと借りれない場合が多いです。
※詳細は近隣の銀行、信託銀行、信用金庫等の金融機関にお尋ね下さい。
いずれにせよ事前準備をしていくことが最も大切
いずれにせよ、これまで育ててくれた親御さんのことですから、希望を叶えてあげるのが大切です。
でも自分の将来設計も大切。
そういった意味でも、親が元気なうちに、介護について話し合っておき、お互いを尊重した結論を出しておく等、事前の準備が大切なことは言うまでもないですよね。