福祉用具について

☆☆☆41 四点杖(多点杖)もいろいろな種類があります

こんにちは!
「福祉用具屋さんのブログ」を書いている「福祉用具屋さん」と申します。

今回は
「四点杖(多点杖)もいろいろな種類があります」
というテーマでお話していきます!

■「四点杖」ってどんな杖?

歩行を安全に行うために有効な杖。
そんな皆さんおなじみの杖の中でも、杖先が枝分かれしている「四点杖」のことをご存知でしょうか?

今回は、この「四点杖」について書いてみたいと思います。

■四点杖とひとえにいっても色々なタイプがある

四点杖も、単に4つ足が付いている杖、というだけでなく、いろいろなタイプがあります。

・四足の幅の広い狭いの違い

四点杖には、四足の幅が広いタイプ・狭いタイプがあります。
幅が広いタイプは杖先の地面の接地面積が広くなるので、歩行時に高い安定感を確保できますが、足部分が広くなるので、狭い通路の歩行などがやや窮屈になったりもします。

・支柱の固定タイプと可動タイプの違い

四点杖には、支柱部分が固定されているタイプと、可動するタイプの違いがあります。

固定タイプは、真上から四足をしっかり地面に付いて歩行するので、安定感の高いしっかりした歩行が出来ますが、一歩一歩の歩行速度は遅くなります。慌てて歩こうとして、杖を斜めに付いて四足の半分しか地面に接地しないまま連続歩行をしてしまうケースも…。
そんな方に向いているのが可動タイプの四点杖です。
支柱部分が可動するので、四点杖ながら斜めに杖を突いての連続歩行が可能です。
しかしながら、杖が可動する分、ある程度安定した歩行ができる方でないと返って危険を伴うことも。

写真出典︓株式会社島製作所『ステッキシリーズ(四点式)』
(最終アクセス 2023年3月8日 掲載許可済み)
島製作所(歩行車・シルバーカー・福祉用具メーカー) (shima-seisakusyo.com)

・歩行器と四点杖のあいの子?サイドウォーカー
 
まるで歩行器のような機種の四点杖もあります。

サイドウォーカーという名前の杖で、四点杖として歩行が出来たり、床からの立ち上がりの補助としても使うことも出来ます。私の実際の導入例として、床からの立ち上がりに何かつかまるところがほしい、でも置き型手すりは土台部分の縁につまづきそう…という方に使ってもらったことがあります。
もちろん立ち上がりだけでなく、歩行の補助としても活用して頂けました。

■四点杖を使う際の注意点

・右手で使う?左手で使う?
四点杖は、四足の出っ張っている側が外側を向くようにして使います。

なので、使用をする際には、右手で使うか、左手で使うかによって、出っ張っている側を外側になるように調整します。
調整は簡単で、杖の高さ調整のボタン部分を引っ込めて、グリップをくるっと180度回転させるだけ!

・杖の高さの合わせ方

杖のグリップの高さの合わせ方はいくつか目安があります。

・足先から15cm前方
・大転子部の高さ
・腕を約30度曲げたところ

・腕を垂直に下ろしたときの橈骨茎状突起の高さ
などなど

・高さ調整時にネジの閉め忘れに注意!

 最後に高さ調整をする際に忘れやすいポイントもお話しますと・・・
高さ調整は調整穴のボタン部分を引っ込めて、適した高さにスライドして行うのですが、最後に支柱下部のネジを締め忘れるケースが時々あったりします。杖は、高さ調整ボタンと支柱下部のネジの2点で固定するように出来ています。ボタン部分1点固定だけで使い続けると、ボタン部分に荷重が集中し、最悪支柱部分が割れて破損してしまうことも。

ネジの締め忘れ、注意してください!

■使い方・調整などは、福祉用具専門相談員にお気軽にご相談ください!

・・・ということで、今回は四点杖についてお話させていただきました。
四点杖も様々な種類、いろいろな特徴があったりしますので、その人その人に合ったものを使っていただけるよう、福祉用具のプロである福祉用具専門相談員にお気軽にご相談ください。

きっといいアドバイスをしてもらえると思います!!

というわけで、最後まで読んでいただきありがとうございました!
これからも、福祉用具にまつわるコラムを定期的に投稿していきますので、どうぞよろしくお願い致します!!

ではでは


私のブログです(もしよかったら見てみて下さい!)

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