有料老人ホームの調査をするときに最も意識する項目の一つが「看取り力」。
看護師の配置の有無に関わらず、年間の看取り数を調べます。
要介護を対象にしたホームの場合、例えば6人/年看取っていれば1人/2か月で看取りを行っており、スタッフも看取りにきちんと対応できていることが分かります。

最近のホームは、ご家族やご本人の意思を尊重し、看取りが増える傾向にあります。
ただ、看取りはスタッフにとってはとてもハードルの高い事。特に新人のケアラーにとっては、心身的に負担がおおきいことです。

ですから、ベテラン職員や看護職員が介護スタッフのカバーをするか、教育をすることが大切です。
逆に言えば、看取り力のあるホームは教育が行き届いているだけでなく、スタッフ間の人間関係も良いホームだと思っています。

看取りで意識する事

看取りは特に新人のケアラーにとっては、悩み、葛藤、不安等が多数。
何が正しいのか、どうすれば良いのか悩みます。ベテランの介護職の方も同様だと思います。

今回は、ベテランの介護職さんが、看取りで意識することを教えて頂いたのでご紹介します。
その方が特に意識するのは
・食事
・声掛けの頻度
・ご家族様との距離
・皮膚トラブル
・入浴回数
・スタッフへの確認の6項目だそう。

食事については、特に意識するのは食事回数。
辛い思いをしてまで召し上がって頂くこともなく、食べたいときに、食べたいものを提供できるよう、ご家族様と相談を行うのが大切だそう。

声掛けの頻度も重要。人間は亡くなる直前まで耳は聞こえていると言いますので、時間があれば訪室し、話しかけることで寂しい思いをしてもらわないように心がけているそう。

家族様との距離。むしろ対応といた方が良いと思います。
看取り期になるとご家族様も良く訪室されますので、お部屋を綺麗にしておくこと、お茶等を用意しておくこと、泊まれる準備をしておくことを心掛けているそう。

皮膚トラブル。看取り期は寝ている時間が増えるので、褥瘡等の皮膚トラブルが増えがち。看護スタッフ等と協議し、体位交換時間の見直し、保湿、マットレスの変更等に心掛けているそう。

入浴回数。入浴は体力の消耗が激しいので、看護職員とよく相談し、回数の調整、清拭への変更等、状態による対応が重要。

スタッフへの確認。帰天時期は、夜中や朝方等、スタッフが少ない時に起こることが多いのではないでしょうか?
管理者はシフト表を意識し、新人スタッフがいる場合は、対応方法をきちんと確認しておく必要があります。

看取りご本人、ご家族だけでなく、ホームスタッフにとっても一大イベント。
看取り力のあるホームを目指し、スタッフ間で常に協議、共有することが大切ではないでしょうか。

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この記事を書いたコラムニスト

荒牧誠也 (アラマキセイヤ)

コラムサイト介護の三ツ星コンシェルジュ編集長

株式会社ベイシス 取締役シニア事業部長
1964年 大阪府大阪市生まれ
1988年 関西電力㈱入社。介護事業子会社 ㈱かんでんジョイライフや医療関係子会社 ㈱かんでん在宅医療サービスの設立や運営に従事。関西電力グループのメデイカル・ヘルスケア事業の企画業務や㈱京阪ライフサポートのM&Aに従事後退職。
2017年 関西電力㈱を退社。㈱ベイシスの取締役シニア事業部長に就任。

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