☆☆☆6 車いす選びで「軽量」「コンパクト」の要素は重要?
こんにちは!
「福祉用具屋さんのブログ」を書いている「福祉用具屋さん」と申します
今回は
車いすを導入する際に「軽量」「コンパクト」の要素は重要?
というテーマでお話していきます!
■車いす選びで「軽量」「コンパクト」の要素は重要?
前回のコラムでは
車いすを選ぶうえで重要なのは「移動」「移乗」「姿勢」の3点である
とお伝えしましたが
実際のケアマネジャーさんからの相談でよくあるのが…
「今度、車いすが必要な新しいご利用者さんの相談お願いします」
ということでケアマネさんとご利用者さん宅に訪問
そして相談の中で
「車いすは軽くてコンパクトなタイプでお願いね!」と要望されることです
・・・ちょっと待った!
車いす選定で「軽い」「コンパクト」って本当に優先事項なのか、
立ち止まって考えてみて欲しいのです
■「移動」「移乗」「姿勢」の3要素で考えてみると
前回のコラムでお話しした車いすの重要な要素
「移動」「移乗」「姿勢」で考えてみると
・移動のしやすさ
力の弱いご本人でも漕ぎやすい・移動しやすい
・乗り移りのしやすさ
本人にとっても介護者にとっても乗り移りしやすい
・座り心地
長時間座っていてもできるかぎり快適な座り心地
ということで
実は「軽い」「コンパクト」ってこの重要な3要素には当てはまりづらいんです
■「軽い」「コンパクト」要素が必要なケースは当然あります!だけれども…
もちろん介助者の力が弱く通院などで車のトランクに車いすを乗せる場合であれば
「軽い」要素は必要ですし
部屋の動線でどうしても狭い場所を通行する必要があるのであれば
「コンパクト」要素は必要です
しかしながら、特に理由もなく
車いすはなるべく小さいのがいい
とか
そりゃ軽い方がなんかいいよね
みたいな感覚で車いす選びをされてしまうケースがあるのも事実・・・
■車いすはご利用者にとって優先すべき要素が何か考えた上で導入しましょう
軽量コンパクトを売りにする機種には
乗り移りしやすいような足置きや肘掛けの取り外し機能がついていなかったり
長時間の座り心地に対応できるような背もたれの張り調整やひじ掛けの高さ調整がついていない機種が多いです
軽量化の為に余分な機能は基本取っ払われています
車いすを使う方にとって
移乗がしづらいのは自立した移乗の妨げになったり
無理に介助者が本人を抱えての移乗になったりして
介助者の腰痛を引き起こしたり
また座り心地が悪いと
本人の姿勢の崩れに繋がり円背(背中が曲がる姿勢)や側弯(背骨が左右に傾く姿勢)で
体が固まってしまったりして二次障害に繋がったり、色々なリスクもあったりします
なので…車いすの選定ってものすごく大事!!
どんな用途で使うのか、ご本人のお体の状態はどうなのか
自分で漕げるのか、一日のどれくらい座って過ごすのか
介助者の介助力は、ベッドから車いすに移る際の移乗方法は・・・などなど
色々な用途や希望を考えた上で
どのような特徴の車いすにするかを決めてもらいたい!と思っております!
(安易な選定は禁物です!!!)
ちなみに、車いすも含めた福祉用具の選定は
専門知識を持った地域の福祉用具専門相談員にぜひご相談ください
きっと最適な選定を行ってくれると思います!!
というわけで
最後まで読んでいただきありがとうございました!
これからも福祉用具にまつわるコラムを定期的に投稿していきますので
どうぞよろしくお願い致します!!
ではでは
私のブログです(もしよかったら見てみて下さい!)