介護サービス事業者に求められているBCPの策定とは

1.BCPとは?

「BCP(Business Continuity Plan)」という言葉をお聞きになったことがあるでしょうか?日本語に訳すと、「事業継続計画」という意味になります。
企業や組織にとって、災害などの緊急事態が発生した場合、いかに損害を最小限に抑え、事業の継続や早期復旧を図ることは非常に重要ですが、そのために事前に策定しておくのが、BCP(事業継続計画)となります。特に2011年の東日本大震災をきっかけにその重要性が注目されていましたが、昨年の新型コロナウイルスの世界的なパンデミックの発生により、ますます重要視されています。

2.令和3年度の介護報酬改定での議論

特に、介護サービスは、利用者やその家族の生活を継続する上で欠かせないものであり、感染症や災害が発生した場合でも、利用者に対して必要なサービスが安定的・継続的に提供される必要があります。
そのような状況の中、令和3年度介護報酬改定に向けて審議されている基本方針の一つに、「感染症や災害への対応力強化」があります。3年間の経過措置が設けられる方針ではあるものの、介護サービス事業者に対して、BCPの策定、研修や訓練の実施等が義務付けられる見込みです。

3.自然災害と新型コロナウイルス感染症のBCP策定の違い

自然災害と新型コロナウイルス感染症では、被害の対象や期間に違いがあります。一度発生してしまうと、長期化してしまう新型コロナウイルス感染症対策については、BCP策定において、次のような特徴がありますので確認しておきます。
【1】情報を正確に入手し、その都度、的確に判断をしていくことが重要
感染の流行影響は不確実性が高く、予想が困難です。それでも、感染リスク、業務を継続する社会的責任、収入確保などの観点を踏まえて業務継続レベルを判断していく必要があります。そのため、正確な情報を収集し、その都度的確な判断を下していくことが施設・事業者には求められます。
【2】業務継続は、ヒトのやりくりの問題
インフラ等に甚大な被害を及ぼす自然災害と違い、新型コロナウイルス感染症ではヒトへの影響が大きくなるので、感染拡大時の職員確保の対策を予め検討しておく必要があります。
【3】感染防止策
感染防止策について予め検討し、適切に実施しておくことが肝要です。また、物流の混乱による、感染予防に必要な物資の不足に対応するため、平時の備蓄も必要になります。

4.BCP策定のポイント

厚生労働省により令和2年12月にまとめられた業務継続ガイドラインにおいて、BCPの策定ポイントがまとめられていますので、ご参照下さい。

この記事へのコメント

下記入力欄より、この記事へのご意見・ご感想をお寄せください。
皆さまから頂いたコメント・フィードバックは今後の内容充実のために活用させていただきます。
※ご返答を約束するものではございません。

この記事を書いたコラムニスト

廣瀬素久 (ヒロセモトヒサ)

株式会社F・P・S所属のファイナンシャルプランナー

専門分野:ライフプラン・資産運用・保険

個人のマネー・人生相談からFP向けの研修までこなす幅広い知識と経験で、知っていると役に立つ様々な情報を分かりやすく発信していきます。

資格:1級ファイナンシャルプランニング技能士  2級知的財産管理技能士  CFPⓇ

コラムニスト関連サイト

お問い合わせ Twitter