キャリアアップしない介護職。でも「なんとなく働く」はしたくない
介護業界では、「キャリアアップ」=「成長」と見なされることが多く、リーダー職や管理職への昇格が一つの道とされています。
ですが、それは本当に全ての介護職にとって最適な選択なのでしょうか?
僕自身、かつてはリーダー職や管理職として働いていました。けれど、責任と業務量ばかりが増えていく一方で、給与はさほど上がらない現実に疑問を感じていました。
「だったら、平社員のままが気楽でいい」
でも同時に、「ただこなすだけの毎日でいいのか?」という違和感も感じます。
今回は、介護業界で”あえてキャリアアップしない”という選択をした僕が、惰性ではなく“丁寧に働くこと”に軸を置いて見えてきたことを、自身の経験を交えてお話しします。
キャリアアップを経験して見えた「現実」
かつて僕は、リーダーや管理者として現場を任された時期がありました。
新人教育、シフト管理、家族対応、クレーム処理など、現場以外の業務も多く、たしかにやりがいはありました。
また、自身の成長も実感できました。
でも、責任はどんどん増えるのに、給料はさほど変わらない。それが現実でした。
ある日、他の業界で働く同級生と話す機会がありました。
その時、彼よりもずっと稼げていない自分がそこにいて、心のどこかでむなしさを感じたのを覚えています。
やりがいだけではやっていけない。
そう思い始めた頃から、「本当にこの働き方でいいのか?」という迷いが芽生えました。
平社員という選択。でも惰性では働きたくない
今の僕は、あえて管理職ではなく、平社員という立場で働いています。
人間関係のストレスも少なく、現場でのケアに集中できる今の働き方は、僕にとって「心地よい選択」です。
だからといって「言われたことだけをこなす」「何も考えずに働く」ような毎日にはしたくありません。そうした働き方は、成長もなければ、やりがいも感じにくい。
そして何より、時間がもったいない。
たとえ役職がなくても、日々の仕事に向き合う姿勢ひとつで、得られるものは大きく変わる。
「生活のために働く」だけで終わらせず、平社員という立場でも、自分なりに意味のある働き方をしたいと考えています。
日々の仕事を丁寧にこなすこと
僕が今、大切にしているのが、「日々の仕事を丁寧にこなすこと」です。
たとえば、利用者さんの表情をよく見て、声のトーンや仕草から気持ちを察するように心がける。
何気ない会話の中に困りごとが隠れていないか耳を傾ける。
些細なことのようですが、こうした積み重ねが信頼関係につながります。
また、同僚や後輩にも同じ。
忙しい中でも一言「ありがとう」「大丈夫?」と声をかけるだけで、職場の雰囲気はよくなります。
目立つような成果や評価があるわけではありません。
でも、毎日を丁寧に積み重ねていくことに価値があると思っています。
まとめ:キャリアを上げなくても、人間力は磨ける
役職や肩書きがなくても、「この人がいると安心する」「丁寧なケアをする人だ」と周囲に思ってもらえる存在になれたら、それは一つの“キャリア”だと思っています。
僕はこれからも、平社員として、自分らしく、丁寧に仕事をしていきたい。
そして、いつか振り返ったときに「この働き方でよかった」と誇れるように、日々を大切に積み重ねていこうと思います。
介護の三ツ星コンシェルジュ


