介護保険制度について

☆☆☆34 福祉用具サービス計画書の有効活用

こんにちは!
「福祉用具屋さんのブログ」を書いている「福祉用具屋さん」と申します。

今回は「福祉用具サービス計画書の有効活用」というテーマでお話していきます!

■福祉用具サービス計画書について

福祉用具貸与・特定福祉用具販売を行う際に、必ず必要になってくる書類として「福祉用具サービス計画書」というものがあります。福祉用具サービス計画書は、「利用者の希望、心身の状況及びその置かれている環境を踏まえ、指定福祉用具貸与の目標、当該目標を達成するための具体的なサービスの内容等を記載したもの」として導入されました。

今回のコラムでは、そんな「福祉用具サービス計画書」のことを、このコラムを読んでいただいているみなさんにより知っていただけるように、意義や中身についてご紹介していきます。
ちなみに、福祉用具サービス計画書が導入されたのが、2012年4月。逆に言えば、それまでは福祉用具には利用計画が求められていなかったのです・・・。
そんな状態なので、当時は福祉用具の事業所も、選定理由について、そんなに重視していなかったり、という傾向がありました。実際に選定理由をもとめられても、皆が納得できるような答えがでないケースもあったり・・・(情けない話ですが)。

■福祉用具サービス計画書作成の意義

福祉用具サービス計画書の意義としては、ざっと下記のメリットがあります。

①福祉用具利用の目標や内容を利用者側が理解できる
利用者が福祉用具を使うのには必ず何かしらの理由があります。
福祉用具を使うことでこういう生活を過ごしたい!などの目標が明確になります。

②なぜこの福祉用具の選んだのかがわかりやすく書かれている
お年寄りの状態は人によって様々・・・そのひとに合った福祉用具を使ってもらう上でも、こういう理由でこの商品を選定しました、という選定理由が明確になります。

③事故やトラブルを未然に防ぐ
福祉用具は、間違った使い方をするとケガや事故のリスクにつながります。
使用上の注意点を計画書を通じて説明することで、未然に事故やトラブルを防ぐことができます。

④多職種連携での情報共有
各サービス関係者は、他サービス事業所がどんなサービスを行っているか、実は理解されていないことが多いです。計画書を共有することで、多職種間で共通の理解が生まれ、サービス全体の向上にも繋がります。

⑤福祉用具スタッフのスキル向上
計画書を書くには、利用者の情報を把握・整頓し、知識や技術を生かして文章化していくスキルが必要となります。頭で考えていることを文字起こしするスキルは特に重要!

■計画書導入から今に至る経緯

そんなメリットが有りながらも、計画書導入となった当初は、とにかく必ず作成すること!が重視され、中身(選定理由)などは、コピペで済ませるケースも多かったり(今もそうかも・・・)。計画書の意義としては、コピペでいい訳はありませんよね・・・

何のために福祉用具が必要なのか、その福祉用具を使う上で何を実現したいのか・・・明確に記載して、ご利用者に適切に説明しなければ計画書の意味もなくなってしまいます。
私の所感としては、福祉用具サービス計画書って、義務化もされてきたものの、中身としてはまだまだで、いまいち活用されていないよな・・・という状況が続いているように思います(泣)。

■もっと福祉用具サービス計画書が活用されるといいな・・・

本来であれば、福祉用具サービス計画書はもっと活用されるべきと思っています。

たとえば、サービス担当者会議の場面・・・。他の福祉用具のスタッフさんからよーく聞くのが、「担当者会議でケアマネさんが全然話を振ってくれず、一言も話せなかった・・・」というシチュエーション。
私も個人的に、同じ場面で、「もっとこっちに話を振ってほしいな」と思うことはたまにありますが、どちらかというと、福祉用具のスタッフ側からもっと率先して前に出ていくべきでは?とも思っています。

福祉用具サービス計画書を他の参加者にも配って、自ら進んでその内容を説明・共有すれば、どういう理由でこの福祉用具を使っているのか、さらに直近のモニタリング実施の書面も使うと尚良しだと思います!

それぞれのサービス事業所の動きって、意外とわかっていないことが多いので、福祉用具サービス計画書を使って、多職種連携にも貢献できるといいな、と思っている次第です。

というわけで、最後まで読んでいただきありがとうございました!
これからも、福祉用具にまつわるコラムを定期的に投稿していきますので、どうぞよろしくお願い致します!!

ではでは


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