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ビックリするほど高い!!福祉施設の建築費の動向

ビックリするほど高い福祉施設の建設費

福祉医療機構経営サポートセンターリサーチグループが、2020年度福祉・医療施設の建設費動向について取り纏めを行いました。

同グループが、福祉医療機構が毎年貸付先のデータを用い、福祉・医療施設の建設費について取り纏めを行っているもの。

このほどユニット型特養の2020年度の状況について地域ブロック別に発表されました。

特養の動向としては、全国平均はエリアに関わらず上昇傾向が続いています。

延床単価として、2020年度は103万円/坪、全国平均では今年初めて坪単価が100万円を超えました。2010年が66万円/坪程度ですから、10年間で約1.5倍になっています。

首都圏が圧倒的に高い

地域ブロック別では、首都圏が109万円/坪。
首都圏では2016年に坪単価100万円超えとなって以来上昇が続いています。

次に中国四国で104万円/坪。これは意外な結果でした。
逆に近畿圏では100万円/坪、最安は中部・北陸圏で86万円/坪になっています。

地域によって随分価格差があるのですね。
 

民間有料老人ホームは随分安い

近畿圏の民間有料老人ホームに関しては、延床で75万円/坪~80万円/坪という感覚ですから、入札で建設費が決まる公共の特養が何故100万円/坪以上となるのか大いに疑問を持ってしまいます。

福祉医療機構の貸付金金利は固定で1%以下が現状。
これに補助金もありますので、社会福祉法人の目的内事業がいかに優遇されているかわかります。全て税金ですから、福祉医療機構や行政の皆さまには、もっと監査の充実を求めたいところです。

非現実的かもしれませんが、入札時の外部顧問として、民間の有料老人ホームの経営者に見てもらうのもよいかもしれませんね。
 

不足する介護施設を増やすためにも民間の英知の活用を

特養が出店できない土地の高いエリアに民間版特養として許認可が出ている特定施設に有居者生活介護。

行政の予算の関係から、特定施設入居者生活介護の枠が出ないのが現状。行政も枠を出す場合に、月額利用料の低額枠を設けるとか、福祉医療機構の融資枠に特定施設入居者生活介護を入れる等で建設費が高過ぎる特養に変わる民間の介護付有料老人ホームをもっと増やすべきではないでしょうか。
 

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