高齢者の病気・疾患

脂質異常症シリーズ3. 脂質異常症の原因は?

「医師×福祉×経営」で感じたことを発信します、レギュラーコラムニストの柏木です。
今回は脂質異常症シリーズの3回目、その原因を説明していきます。
読んでいただいたら、脂質異常症が生活習慣病であることをよく理解いただけるかと思います。
それでは行ってみましょう。

脂質異常症になりやすい人は?

気になりますよね。
私の脂質は大丈夫?なんて気持ちの方もおられると思います。
なぜ脂質が高くなってしまうのかを理解することが、予防や治療に関係しますので、ゆっくりみていきましょう。

1)コレステロールの上昇しやすい食事が多い人
 いわゆる油物が最もイメージしやすいですが、気をつけないといけないのは油物だけではありません。
糖質や炭水化物の過剰により、中性脂肪が増えることで内臓脂肪の原因になります。
元々は脂質の少なかった和食中心の生活から、肉や乳脂肪分の多いバターなど食事の西洋化はコレステロールの上昇に影響しています。
皆さんの食事はいかがでしょうか?
甘いものも、油物もダメ・・・と言われるとちょっと辛い気もしますが、何事もバランスです。
摂取しすぎていないか、時々振り返ることから始めましょう。

2) アルコール
 アルコールも中性脂肪を上昇させる原因となります。
アルコール好きの方多いですよね。
アルコールについては色々な病気に関連しているので、どこかでシリーズを書こうと思っています。
アルコールは直接的な中性脂肪の上昇の影響も良くないのですが、さらに波及する悪影響があります。
それは、「食べすぎる」という点です。
アルコールは適量をしっかり守り、おつまみも含め、物足りない程度でやめられる人はいいのですが、なかなかそんな風にできる人は多くないはずです。
私にも心当たりがあります。皆様はいかがでしょう?

3)運動不足・肥満
 もうここまできたら、もう全てがつながっているような話ですね。
脂質異常症の多くの方が食べ過ぎ、飲み過ぎといった食生活に加え、運動不足の結果、肥満となっています。
運動不足により筋力が低下すると、転倒し骨折する原因にもなります。
脂質異常症だけでなく、健康維持に重要な運動についても見直してみましょう。

こうやってみると、多くの脂質異常症は特別な原因があるわけではなく、生活習慣の積み重ねであることがわかります。
そのほかには体質や遺伝的な影響もあると考えられており、女性の方が脂質異常症にはなりやすいことが知られています。
遺伝的に若いうちからコレステロールが高くなる病気もありますね。

まとめ

脂質異常症シリーズの3回目は、その原因についてお話ししました。
4回目の次回は予防と治療(食事と運動編)についてお話しします。

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