高齢者に多い悩み

老人ホーム入居斡旋詐欺

実家にリフォームの案内が

先日、母から1通のFAXが届いていました。
家の屋根・壁の修繕の斡旋チラシです。

業者さんが訪問し、「屋根を点検します」と言って、屋根をチェック。
「大分やられてますねえ。治すには足場を組まないといけないので、200万円ほどかかりますが、今後、住み続けるためには是非必要ですよ。」と言われたそう。

14年前に、屋根の修繕と壁の塗装をしたのですが、「あなたたちがこの家で暮らすことを考えると、また、修繕しといた方が良いかねえ。」

子を想う母の発言。ありがたいのですが。

ますます多様化する高齢者向けの詐欺の手口

今回のケースは「詐欺」にはあたりません。
場合により、修繕は必要ですものね。

親と離れて暮らしている私たちとって、高齢者を狙うオレオレ詐欺や振り込め詐欺、悪質な訪問販売業者。
こんなトラブルや犯罪に巻き込まれていないか、普段から気にかける必要があります。

高齢者をターゲットにした詐欺が増々多様化しているのをご存知ですか?
「老人ホーム入居斡旋詐欺」もその一つ。
いきなり、全く知らないホームのパンフレットが送られてきます。

高齢者のいる家庭に届く老人ホームのパンフレット、別に不思議でもなんでもありません。
自分が請求した覚えはなくても息子が気を利かせてくれたのでは、と考える人もいるでしょう。

このパンフレットこそ「老人ホーム入居権当選詐欺」のカギを握る重要アイテム。詐欺の場合、数日以内に以下の電話がかかってくるそうです。

•「入居権がないため、老人ホームに入居できない人がたくさんいる。名義だけ貸してもらえないか。名義を貸していただけたら〇〇万円お支払いします。」
•「名義貸しは違法なので、形だけ手付金を支払って入居権を購入してほしい」

「行政の〇〇課からのご紹介でのご連絡。」など、もっともらしい説明が付け加えられます。

消費者庁ではこういった詐欺被害に遭わないために、
•相手の話をうのみにしない、すぐに電話を切る
•被害にあったらすぐ消費者生活センターなどに電話する
 などの対策を呼びかけています。

詐欺にあわないためには

一人暮らしの親が詐欺にあわないようにするには。

先日、警察の方から聞いた話をご紹介します。
・ご家庭の電話の電話番号登録を確実に行い、登録外の電話には絶対出ない。
・急用等家族が緊急連絡をする場合も登録した番号から必ず電話をする。
・事業者が訪問してきた場合も安易に出ない。
・離れて暮らしている場合は、親戚・知人で頼りになる人を確認しておき、1回/月程度連絡をすること。
「これらのことをきちんとしておけば、詐欺には中々あいませんよ。」というアドバイスをいただきました。

皆さんも実践してみたら如何でしょう。


 

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この記事を書いたコラムニスト

荒牧誠也 (アラマキセイヤ)

介護の三ツ星コンシェルジュ編集長

株式会社ベイシス 常務取締役 事業本部長
1964年 大阪府大阪市生まれ
1988年 関西電力㈱入社。介護事業子会社 ㈱かんでんジョイライフや医療関係子会社 ㈱かんでん在宅医療サービスの設立や運営に従事。関西電力グループのメデイカル・ヘルスケア事業の企画業務や㈱京阪ライフサポートのM&Aに従事後退職。
2017年 関西電力㈱を退社。㈱ベイシスの取締役シニア事業部長に就任。

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