介護業界 嚙み砕き知識・ニュース

介護職の給与ってどれくらい?

人手不足の介護職。低賃金と言われていますが実態は?

前回はOT・PT、前々回は看護師さんの給与を紹介してきました。
今回は介護職です。
新型コロナウィルス感染症が流行る中、ますます人手不足が叫ばれる業界です。
有効求人倍率も2倍を超えており、外国人材の活用が叫ばれています。

「日経ヘルスケア」8月号に掲載されていたデータを参考に、全国の介護職の給与を就労場所別に説明していきましょう。

全国の平均は常勤が月給20万5,263円。非常勤が時給1,151円。

病院・診療所の医療現場も含む介護職の求人データから算出した賃金の総平均は、常勤が月給20万5,263円、非常勤が時給1,151円でした。
地域別にみると、常勤の最高額は関東の月給22万3,546円、次に近畿の21万2,680円、東海の21万2,057円、北陸、甲信越、中国、四国、北海道、東北と続き、最低額は九州・沖縄の18万754円となりました。
関東と九州・沖縄の差は4万円以上。物価の差を差引いても結構大きな額ですね。

この順番は看護師さんとほぼ同じ。北陸、甲信越、四国が大都市圏に続き上位を占めているのは土地柄でしょうか。石川、富山、福井で働いてみるのも良いですね。暮らしやすい良い所ですよ。

非常勤も最高額が関東の時給1,219円、近畿、四国、東海と続き1,100円台、北陸、甲信越、東北、九州・沖縄と続き、最も安い北海道で1,028円でした。
四国が東海よりも高いのが目につきますね。

常勤給与の都道府県別は、東京都の23万2,335円が最高。神奈川も23万円台と続き、以下、上位は千葉、埼玉、愛知、大阪、兵庫、奈良、京都、愛知が上位10都府県、下位10県は、熊本、島根、沖縄、岩手、秋田、青森、宮崎、高知、佐賀で最も低いのが長崎の17万2,524円。東京都との差は約6万円。この差も大きいですね。

事業場別は

事業場別に見てみると、常勤給与の全国平均では、訪問系(訪問介護、訪問入浴)で21万6,801円、通所系・施設系(デイ、デイケア、ショートステイ、有料ホーム、サ高住、GH、小多機、特養、老健)で20万4,886円、病院・クリニックで19万6,690円。
やはり処遇改善加算対象外の病院・クリニックはちょっと低いようですね。

非常勤は訪問系の時給1,356円が最も高く、通所系・施設系は時給1,074円ですが、病院・クリニックが時給1,218円と通所系・施設系を上回っていました。
特に徳島県の病院・クリニックの平均時給は1,466円と東京都や大阪府よりも高く、訪問系の東京都の1,569円に続く高さだったのには驚かされました。

いずれにせよ、介護職は人手不足ということもあり、特に非常勤の時給が高いですね。
常勤で雇用するより、うまくシフトを組んで非常勤で賄おうとしている経営者の試行錯誤が反映されている結果ではないでしょうか。

 

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