老人ホーム訪問記

コロナ禍でも週13回のアクティビティ継続 入居者は退屈知らず

 コロナ禍が長引く中で、多くの高齢者施設が直面している課題が「アクティビティをどうするか」です。「外出できない」「外から講師を呼べない」「大きな声を出せない」という制約が多い中で内容もワンパターン化し「利用者・入居者の身体機能や認知機能が低下してしまった」というケースも少なくないようです。

 そうした難しい状況の中でも「日曜日の午前中を除く午前・午後に1回ずつ、週13回のアクティビティの実施」を継続して来ただけでなく、さらなるブラッシュアップを実現したのが、ぽぷらが大阪府寝屋川市で運営する「介護付き有料老人ホームぽぷら」です。開設は2006年、総居室数は84です。

 これまでアクティビティは、担当の女性スタッフとPTで実施していましたが、昨年レクリエーション介護士の資格を持つ男性スタッフをアクティビティ担当として採用し、3名体制にしました。「それまではPTが司会進行役をすることもあったのですが、3名体制になってからは、PTは、参加者が正しく体を動かせているかどうか確認するなど、PT本来の役割に専念できるようになりました。新メンバーが入ってからはメニューも増え、ご利用者様が飽きることなく楽しめるようになりました」と川口貴司施設長は語ります。もちろん、必要に応じて集団形式のアクティビティをフロアごとの小グループで実施するなど、感染予防にも十分配慮しています。
 

 現在の入居者の平均用要介護度は3.1。重度の入居者が年々増えていることもあり、ケア体制の充実やターミナルケアにも力を入れています。
 例えば、夜間は各フロアに1人ずつ、合計4人のスタッフを配置していますが、同じフロアで同時に複数のナースコールがなると対応できないなどといった問題がありました。そこで勤務時間が22時30分から翌朝7時までという通常の夜勤よりも短い「ハーフ夜勤」制度を昨年新たに導入しました。各フロア専属の4人に、フリーで動ける「ハーフ夜勤」スタッフを1人加えることで、様々なシチュエーションに柔軟に対応できる仕組みの構築を進めています。
 
 「この勤務時間なら、普段デイサービスで働いている人が、副業として休みの前日だけ当ホームでハーフ夜勤として働くといったことも可能になります。現在介護現場で働いていない有資格者の再就業などにつながることも期待しています」

 運営会社のぽぷらは、ほぼ寝屋川市内に特化する形でさまざまな介護サービス事業を展開しています。高齢者住宅だけも「介護付き有料老人ホームぽぷら」のほかに、高齢者優良賃貸住宅、サービス付き高齢者向け住宅、ナーシングホームを運営しており、身体状況が変化しても住み慣れた生活圏域の中での住み替えが可能です。2023年には寝屋川市内では初となる看護小規模多機能型居宅介護事業所を開設する計画で、さらに地域住民にとっては「安心して寝屋川で暮らせる」環境が整うことになります。

掲載PR一覧

  • 老人ホーム入居相談窓口