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知っとこ!!介護情報~遺族年金への切り替え手続き~

親父が亡くなって、まず母親が気にしたこと

今朝、日経新聞に「年金支給漏れ、計600億円 公務員ら10.6万人に」の記事が掲載されていました。(日本経済新聞 2017)この記事を読んで、「相変わらず、年金制度は何か抜けているなあ」と思った人も少なくないはずです。
 
私もおととし父が亡くなった時の、年金に関する「驚き」を思い出しました。
 
われわれ日本人にとって、年金支給に関する申請や切り替えは、そんなに回数があることではないですよね。ですから、いろいろ煩わしかったり、理不尽なことがあったりしても、「頂けるのだから、まあ仕方ないか。」と思いがちです。
 
でも、残された母親にとっては、一番気になるのは、明日からの「糧」のことのようです。
 
我が家は、相続税を払うほどの遺産もないので、わずかな預金で母親が生活していくためには、これから、どれだけの年金がもらえるかは、相当大事なことだったようで、葬儀の翌日に早速手続きを行うよう頼まれました。
 
父の年金を母の遺族年金に切り替えるために、まず行ったのは、ねんきんダイヤルに電話して必要書類を教えてもらい、揃えるためにはどこに行くのかをご指示いただくことです。その後、それらの書類を揃えに市役所の市民課に寄って、そして年金事務所へと足を運びました。
 
まず、びっくりしたのは100分待ちであったこと。高齢社会ということもあり、やはり遺族年金の切り替え手続きのご高齢者が多かったです。
 
100分待って、窓口に行き、遺族年金の切り替え手続きを行いました。年金事務所の係の女性の方の説明がわかりやすく、必要書類を揃えていったこともあり、手続きは30分ほどで終了しました。
 
しかし、事前準備をせずに行った人は何度も出直してこられているようでした。隣のブースのご高齢者は今日で4回目ということだそうで、年金事務所の窓口職員が却って恐縮されていました。
 
一度の説明で理解するには複雑な手続きなので、全体の手続きの仕方を記載したわかりやすいリーフレットでもあれば良いのにと思いました。
 
父は公務員定年後、一般企業へ勤めていましたので、共済年金と厚生年金の手続きが必要です。
 
年金事務所では厚生年金部分の遺族年金への切り替えを行い、そこで父の厚生年金加入期間証明の書類をいただきました。それに必要書類を加え、共済年金分の遺族年金の手続きのため、所管の共済組合連合会へ必要書類を郵送しました。
 
この手続きだけでも調べるのに結構時間がかかりましたが、年金事務所、共済組合連合会の電話対応職員の方から、本当に丁寧に教えていただけましたので助かりました。現場の職員さんは一所懸命業務に取り組んでいらっしゃるのがよくわかりました。

こんなに長期間支給が遅れるの?

窓口での手続きはスムーズに行きましたが、待ち時間以上に驚かされたのは、遺族年金切り替えの事務処理に4か月かかると言われたことです。
 
手続きに行ったのは8月でしたが、8月の支給(6、7月分)は終わっていたので、次に遺族年金部分の支給があるのは4か月の事務処理期間を経て、その2か月後の来年2月が最初ということ!来年2月に6か月分をまとめて支払うということでした。
 
つまり、手続きに行った、8月14日~来年2月の中旬までの半年間は、母の基礎年金+わずかな母分の厚生年金のみで暮らせ!ということでした。月々8万円程度です。
 
母は持ち家で家賃の支払いはいりませんが、水光熱費で、月々1万円はかかります。
 
それに医療費等の負担も考えれば、月々5万円程度で半年間過ごせということです。
 
家賃負担のある方なら、8万円程度は全て家賃で飛んでいきますよね。
 
これって制度の怠慢だと思いませんか?
 
「手続きもっと早くできませんか?」の問いには、「残念ながら出来ません」の回答。
 
う~ん。困った。
 
父は急逝したので、預金もほとんどが定期預金!これも口座凍結のため降ろせません。香典返しはや法事、墓や位牌のお金もかかります。父親名義の普通預金は、父が亡くなってから、葬儀が終わるまでにおろせるだけおろしましたが、そんなものでは全然足りるものではないです。
 
とりあえず、必要なお金は私と姉で立て替えておくことになりましたが、納得いかないなあ・・・。
 
年金事務所の方々の丁寧な対応には感心しましたが、制度自体が、われわれ国民の生活に寄り添ったものではないような気がしました。

参照元

日本経済新聞,2017,「年金支給漏れ、計600億円 公務員ら10.6万人に」,日本経済新聞電子版,(2017年11月24日取得,https://www.nikkei.com/article/DGXLASDF13H17_T10C17A9EE8000/).

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